2026.05.09 昼 スープ屋の店、その名に偽りなし@ハンヤン クッパヤ 韓国料理 新宿・代々木・大久保 1000円〜2999円 ★★★☆☆ 新大久保の中心から少し歩いた職安通り沿い。湯気で勝負する一軒がある。豚クッパ・サムゲタン専門を掲げる『ハンヤン クッパヤ』だ。「クッパヤ」とは、韓国語で言えば“クッパ屋”のこと。つまり、名前からしてスープご飯の専門店であることをまっすぐに伝えてくる。店内には現地の食堂のような普段着の空気が流れ、ひとりで熱々のスープと向き合うにも都合がいい。 この日の注文は「参鶏湯」。ぐつぐつと沸き立つ石鍋で登場する姿は、もうそれだけでご馳走である。 白濁したスープに、半身の鶏、葱、人参、錦糸卵の彩り。スプーンを入れれば、鶏肉はほろりとほどけ、骨まわりの旨味までしっかりスープに溶け出している。最初のひと口はかなり穏やか。塩味で押すのではなく、鶏の出汁ともち米の丸みで、じわじわ体温を上げてくるタイプだ。 面白いのは、ここから自分で味を作っていくところ。卓上の「塩」で輪郭を整え、パンチャンの「カクテキ」を添えれば酸味と辛味が加わり、スープの表情が一段はっきりする。最初はおとなしく感じるが、食べ進めるほどに鶏の旨味が蓄積し、気づけばスプーンの往復が止まらない。日本人にとっての「お粥」に近い安心感がありながら、そこに高麗人参や韓国料理らしい滋養のニュアンスが重なる。 専門店らしくメニューには「ブサン豚クッパ」「辛参鶏湯」「おこげ参鶏湯」なども並び、スープを軸にした韓国の食文化を幅広く楽しませる構成。今回は「参鶏湯」だったが、次は「ブサン豚クッパ」で釜山的な豚骨スープの世界にも向き合ってみたい。新大久保で胃袋を踊らせる店は多いが、ここは胃袋を静かに休ませてくれる。湯気の向こうに、韓国の家庭料理らしい温度がある。ご馳走様でした。 — ハンヤン クッパヤ03-5272-6407東京都新宿区大久保1-7-19 保坂ビル 1Fhttps://tabelog.com/tokyo/A1304/A130401/13136420/