2026.05.08 昼 手もみ麺こそ主役@自家製手もみ麺 鈴ノ木 ラーメン・つけめん 所沢・飯能 1000円〜2999円 ★★★★☆ 狭山ヶ丘にある『自家製手もみ麺 鈴ノ木』へ。2018年創業ながら、瞬く間に全国区へ駆け上がった埼玉ラーメン界の怪物。店主の鈴木一成氏は「六厘舎」出身という肩書きを持ちながら、自身の店で選んだのは濃厚魚介豚骨とは真逆の世界。 主役に据えたのは、“手もみ麺”と“清湯”。しかも、その核となる麺やスープの技術を独学で磨き上げたというから面白い。さらに、狭山ヶ丘を選んだ理由が「いつか西武ライオンズの選手が来るかもしれないから」というのも最高だ。ラーメンに人生を賭けながら、ちゃんと少年っぽさが残っている。 いただいたのは「特製醤油ラーメン」 まずスープ。鶏の旨味が輪郭くっきりに押し寄せるが、ただ濃いだけじゃない。醤油のキレに加えて、酸味が後半を引き締める。旨味、コク、香り、その全てを酸が一本に束ねていく感覚。油の艶やかな甘みもあり、澄んだ味わいながら不足感はない。 だが、この店の真打ちはやはり麺だ。手もみで生まれる不均一なウェーブ。その暴れっぷりが実にいい。啜ればチュルンと滑り込み、噛めばムチムチと跳ね返す。縮れのランダムさがスープを多層的に絡め取り、一口ごとに濃淡が変わる。完成度の高い麺である。 トッピングもまた隙がない。国産鶏の低温調理チャーシューはしっとりと舌に吸い付き、三元豚バラの煮豚は脂の甘みを残してホロリと崩れ、香り豚肩ロースはロースト感と肉の香りで存在感を示す。自家製ワンタンは皮の滑らかさと餡の密度感が絶妙で、紅花たまごの味玉は黄身のコクが濃厚。どれも単なるトッピングではなく、麺とスープの世界観を補強する名脇役として機能している。 『自家製手もみ麺 鈴ノ木』の魅力は、やはり麺にある。入口に製麺室を構えるほどのこだわりは、一口啜ればすぐに伝わってくる。手もみで生まれる不均一なウェーブ、ムチムチと跳ねる弾力、スープを連れてくる力。わざわざ狭山ヶ丘まで足を運ぶ理由は、十分にこの麺が作ってくれる。ちなみに訪問時は記帳制。この日は朝に記帳して、およそ2時間弱での案内。待ち時間すら、この麺への期待を膨らませるスパイスに変えましょう。ご馳走様でした。 — 自家製手もみ麺 鈴ノ木04-2907-7967埼玉県所沢市狭山ヶ丘1-3003-83https://tabelog.com/saitama/A1106/A110601/11048539/