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2026.05.06 夜

ネパールの蒸し餃子「モモ」をコースで楽しむ!@MOMO Stand Tokyo

世界料理(アジア)

六本木・麻布・広尾

5000円〜9999円

★★★☆☆

広尾にある、ネパールの蒸し餃子「モモ」を主役にした一軒『MOMO Stand Tokyo』。

2023年創業。この店の個性は、ネパールの国民食ともいえる「モモ」を、単品ではなくコース仕立てで楽しませることにある。前菜や酒肴、ソースの変化を重ねることで、モモという料理の幅を見せていく。ちなみに「モモ」とは、ネパールやチベット周辺で親しまれる蒸し餃子のような料理のこと。スパイスや香草、ソースの酸味で余韻を作るのが、その魅力である。作り手がネパール出身という背景もあって、素朴な家庭料理としての輪郭を残しつつ、洒落た酒場料理の文脈へと置き換えている。

モモの前には、スパイスを効かせた小皿料理が並ぶ。お通しの「スパイスポテト」は、薄く軽いポテトにギーの甘い香りとスパイスの余韻を重ねた一品。

「パイナップルのアチャール」は、フェンネルシードの清涼感が果実の甘酸っぱさを引き締め、果物を惣菜に変換する感覚にネパール料理らしい面白さがある。

「パクチーサラダ」は、パクチーとミントの青い香りに、マスタードオイルの輪郭とヨーグルトソースの酸味を合わせたリセット役。

「砂肝のスパイス炒め」は、コリコリした食感にスパイスの香ばしさをまとわせた酒肴で、前菜の流れとしては安心して食べられる構成だ。

ここからモモのコースの多様性を伝えるプレゼンテーションが始まる。

まずは「季節のモモ」。じゃがいもとオクラを中心にした餡に、胡瓜と青唐辛子の青いソース、揚げ鮎のスパイスマリネを合わせた一皿だ。野菜由来の青い味わいに、青唐辛子の鋭い辛味、鮎の香ばしさとほろ苦さが重なる。いきなり爽やかで、いきなり攻撃的。モモという料理の振れ幅を、序盤からしっかり見せてくる。

続いて「チキンモモ」。ターメリック、ナッツ、生姜を効かせた黄色いソースで、鶏の旨味をまろやかに包み込む。

さらに「ポークモモ」は、シナモン、金胡麻、大葉を合わせた構成で、豚の旨味に胡麻のコク、大葉の香り、シナモンの甘い余韻が加わる。どちらも肉の旨味を軸にしながら、スパイスと香味で表情を変えていく。

肉の流れから、今度は軽やかな方向へ。「ベジモモ」は、カルダモン、豆乳、パクチーの組み合わせ。植物性のやわらかなコクに、カルダモンの甘い香りとパクチーの青さが重なり、肉の力に頼らず香りで成立させている。

「シーフードモモ」は、ティムル、あさり、オリーブの構成で、あさりの旨味をベースにした白いソースがどこかクラムチャウダーを思わせる。そこにティムルの痺れ、オリーブの塩気が重なり、海の旨味にスパイスの余韻を加える。

終盤は一気に濃度を上げていく。「マトンモモ」は、クミン、信州味噌、ブルーチーズというクセ者同士の組み合わせで、マトンの香り、味噌の発酵感、ブルーチーズの塩気が重なる。

続く「バターチキンモモ」は、チリ、バター、ココナッツを使った濃厚なオレンジ色のソースが主役。中にはドライライスが入り、モモでありながらカレーライス的な満足感へと着地する。バターの丸み、ココナッツの甘さ、チリの刺激。最後にわかりやすい山場を作る一皿だ。

全体として、モモという一つの料理にバリエーションを持たせる発想が店の個性になっている。料理ごとの振れ幅はあるが、ネパールの家庭料理であるモモを、コースという形で楽しませる姿勢は明確だ。『MOMO Stand Tokyo』は、モモという可愛らしい名前とフォルムに、スパイス、ソース、酒場的な楽しさを重ねる店。広尾で軽く飲みながら、少し違う餃子体験をしたい夜にちょうどいい。ご馳走様でした。

MOMO Stand Tokyo
050-5600-8919
東京都渋谷区広尾5-18-8 1F
https://tabelog.com/tokyo/A1307/A130703/13288199/

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