2026.05.04 昼 山あいで出会う、AFURIの原点@ZUND-BAR ラーメン・つけめん 海老名・厚木周辺 1000円〜2999円 ★★★★☆ 神奈川県厚木市、七沢の山あいに大行列を作るラーメンの聖地『ZUND-BAR』。 2001年創業、いまや国内外へ展開する「AFURI」の源流にあたる一軒。店名はラーメン作りに欠かせない「寸胴」と、バーのような空間性を掛け合わせたものだとか。山奥にありながらステンレスの光る店内は実に都会的で、自然の中にぽつんと現れるモダンな空間が特別感を演出する。大山、通称・阿夫利山の麓から湧く水をスープに用いる思想も、この場所に店を構える理由そのもの。 注文したのは「柚子らーめん」の塩。丼の中は黄金色のスープに細いストレート麺、水菜、メンマ、海苔、味玉、そして炙りチャーシュー。見た目は端正で、ラーメンというより一杯の澄んだ出汁料理のよう。 口に含めば鶏の旨味、魚介の輪郭、香味野菜の余韻が順番にやってくる。塩の輪郭ははっきりしているが角は立たず、そこへ柚子の香りがしっかりと立ち上がる。爽やかな酸味とほのかな苦味まで含めて、スープの透明感を引き上げる主役級の存在感だ。 麺はしなやかな細麺で、淡麗スープをまとわせるにはちょうどいい設計。啜るたびに柚子の香りが鼻へ抜け、後味には軽やかな苦味と清涼感が残る。注文ごとに炙るチャーシューは、淡いスープの中に香ばしさと肉の存在感を落とし込む見事なアクセント。水菜の青さ、味玉のまろやかさ、海苔の磯の香りもよく、全体の完成度は高い。 『ZUND-BAR』は、後の「AFURI」へとつながる原点であり、単なる地方の人気ラーメン店ではない。都心へ広がっていったブランドの味が、もともとはこの山の水、この空気、この寸胴から始まったという事実にこそ意味がある。山奥の非日常、バーのような空間、阿夫利山の水、淡麗なスープ、柚子の香り。その全てが一杯のラーメンに収束していく。わざわざ七沢まで足を運び、並んで、あの澄んだスープをひと口飲む体験には確かな価値がある。ご馳走様でした。 — ZUND-BAR046-250-0123神奈川県厚木市七沢1954-7https://tabelog.com/kanagawa/A1408/A140802/14000184/