2026.05.01 昼 甘めのカレーと、アンティークな時間。@喫茶 マロン 喫茶店・カフェ 青森・東津軽・八甲田山 〜999円 ★★★☆☆ 青森市の中心街に構える老舗喫茶『喫茶 マロン』。 1970年創業、親子3代で守られてきた一軒で、その魅力を一言で表すなら、変わらない時間。2階へ上がると、柱時計、蓄音機、ブリキのおもちゃ、古い駅看板などが所狭しと並び、喫茶店というより昭和の記憶を詰め込んだアンティークの迷宮。カチコチと時計が鳴り、ランプの灯りが壁を染める。青森の街なかにありながら、時間だけが別の速度で流れているような空間である。 いただいたのは名物の「特製ジャマイカンカレー」。見た目はキーマカレーやドライカレーに近い、ぽってりとした質感。口に運ぶと、まず玉ねぎ由来の甘さがぐっと前に出てくる。あまい!と思った直後に、挽肉の旨味とスパイスの香りがじわりと追いかけてくる構成。辛さで押すタイプではなく、甘味とコクで食べさせる喫茶店カレーだ。ご飯を覆うように盛られたルーは、粒立つ挽肉の食感があり、家庭的な安心感と喫茶店らしい濃度を両立。ゆで卵の黄身のほっくり感が甘辛の味わいをさらに丸くし、付け合わせの甘酸っぱさも箸休めとして機能する。 セットの「スティックサラダ」もマロンらしい。グラスに立てられた大根、人参、きゅうりをマヨネーズで食べるスタイルで、カレーの横にあるだけでどこか懐かしい気分にさせてくれる。野菜の瑞々しさが、甘めのカレーの後味を軽く整える。甘さに寄った口の中を一度リセットしてくれる、素朴だがありがたい名脇役だ。 『喫茶 マロン』は、すごい料理を食べに行くというより、変わらない時間に身を置きに行く場所。自家焙煎コーヒーや昔ながらの喫茶メニュー、そして店内を埋め尽くすアンティークの数々まで、すべてがこの空間の一部として機能している。アンティークな空間で、甘めの「特製ジャマイカンカレー」を頬張る。そんな体験こそが、この店の価値なのだろう。ご馳走様でした。 — 喫茶 マロン017-722-4575青森県青森市安方2-6-7https://tabelog.com/aomori/A0201/A020101/2000190/