2026.04.30 昼 青森煮干しラーメンを代表する一杯@中華そば ひらこ屋 ラーメン・つけめん 青森・東津軽・八甲田山 1000円〜2999円 ★★★★☆ 青森市新城、駐車場を埋める車の数が人気の証明になっている『中華そば ひらこ屋』。2005年創業、いまや青森煮干しラーメンを語る上で外せない存在だ。 青森市内には系列店を構え、さらに東京駅の「東京ラーメンストリート」にも進出を果たしている。店名の「ひらこ」は、出汁の要となる平子煮干しに由来するものだろう。その名の通り、ここで主役を張るのは徹底して煮干し。青森に根づく煮干し中華の文脈を受け継ぎながら、エグみや苦味を整理し、旨味の輪郭をくっきり描く一杯へと磨き上げている。 いただいたのは「こいくち煮干し」の「バラそば」。 まず丼の縁をぐるりと囲むチャーシューの姿に目を奪われる。まるで肉の花が咲いたようなビジュアルで、中央には淡いピンクのチャーシューと刻み葱。 褐色のスープからは、煮干しの香りがむわっと立ち上がる。スープは名前通りの濃口だが、ただ力任せに煮干しをぶつけるタイプではない。平子煮干しを中心に、動物系の厚みを重ね、エグみや苦味を必要以上に出さず、旨味の芯だけを押し出す設計。 麺は中太のナチュラルウェーブ。啜ればつるん、噛めばもっちり。小麦の甘みがしっかりあり、濃厚な煮干しスープに対して受け身にならず、ちゃんと麺として主張する。 そして後半は、卓上調味料の出番。「にぼ七味」をひと振りすれば、煮干しの香ばしさが立ち、濃厚なスープにピリッと輪郭が生まれる。さらに「とうがらし酢」を少し加えれば、酸味が脂と塩気をすっと流し、じんわりとした辛味が後味を引き締める。濃厚煮干しを最後まで食べさせるための導線まで用意されているのが、この店らしいところだ。 煮干しを強く打ち出しながら、最後まで食べ疲れさせない。そのバランス感覚こそが『中華そば ひらこ屋』の魅力だろう。煮干しの強度、麺のもっちり感、肉の花のようなチャーシュー、そして卓上調味料による後半のリズム。それぞれに明確な役割があり、青森煮干しラーメンの奥行きをしっかり伝えてくれる。青森で煮干しを語るなら、一度はこれと向き合うべきだ。ご馳走様でした。 — 中華そば ひらこ屋017-787-0057青森県青森市新城山田588-16https://tabelog.com/aomori/A0201/A020101/2000625/