2026.04.25 昼 甘さを締める、諏訪の塩羊羹@新鶴本店 デザート 上田・小諸・蓼科・諏訪 1000円〜2999円 ★★★☆☆ 諏訪大社下社秋宮のすぐ隣、門前町の空気をまとった老舗和菓子店『新鶴本店』。創業は明治6年、1873年。150年以上の歴史を重ねながら、いまも創業以来の製法を守り続ける一軒だ。初代・河西六郎氏が、羊羹に塩味を加えることを考案し、小豆、寒天、砂糖、塩の折り合いを探りながら生み出したのが、いまや諏訪名物となった「新鶴塩羊羹」。甘さを足すのではなく、塩で甘さの輪郭を描く。これこそが『新鶴本店』の塩羊羹の個性である。 いただいたのは、もちろん看板の「新鶴塩羊羹」。 包みを開くと、艶やかな褐色の塊が現れる。見た目は端正で、切り口はなめらか。口に含むと、まず小豆の落ち着いた香りが広がり、続いて砂糖の甘みがゆっくり膨らむ。そこへ塩がすっと入ってくる。名前通りの塩感、ただし角のある塩気ではない。甘味の後ろから舌を軽く押し返すような塩梅で、羊羹らしい密度と甘みをきゅっと締めてくれる。 「新鶴塩羊羹」は、諏訪の風土を映した菓子だ。新しさで驚かせるのではなく、長い年月の中で磨かれた味の芯を、淡々と手渡してくれる。諏訪大社への参拝帰りに一棹買って、宿や家で薄く切る。その一口に、門前町の歴史と塩の記憶がじんわり宿る。ご馳走様でした。 — 新鶴本店0266-27-8620長野県諏訪郡下諏訪町横町木の下3501https://tabelog.com/nagano/A2004/A200404/20008514/