2026.04.01 昼 今池の日常を支える、80年のパン屋@中屋パン パン・サンドイッチ・ハンバーガー 名古屋市 〜999円 ★★★☆☆ 名古屋・今池の駅前、人の往来が絶えず、生活と娯楽が交差するこの街で、地元の人々に80年以上愛され続けている『中屋パン』。店先に掲げられた「おいしさ一番」という言葉が、そのままこの店のスタンスを物語る。特別な演出や主張ではなく、日常の中で繰り返し選ばれること。その積み重ねこそが、この店の輪郭を形作っている。 ラインナップは、王道のパンや惣菜パンが中心。揚げ物、ソーセージ系、甘味系と、誰もが一度は手に取ったことのある顔ぶれが並ぶ。技法自体はオーソドックスだが、油の使い方や具材のボリュームに意識が向けられており、特に揚げ物は軽さよりも満足感を重視した設計。 中でも一番人気の「あんドーナツ」。表面の砂糖のざらつき、しっとりとした生地、粒感を残した餡子というシンプルな構成。揚げた油のコクと甘さがしっかりと乗る、食べ応えのある仕上がりで、この店の日常使いを支える一品だ。 「あらびきフランク」は、ふんわりとしたパンに対して、パリッと弾けるソーセージのコントラストが明快。肉汁の広がりが、シンプルな構成に確かな満足感を与える。 「ビーフカレーパン」は中辛設定で、牛肉、玉ねぎ、人参、じゃがいもがゴロっと入り、具材の存在感が際立つ。揚げた衣の香ばしさと、どこか家庭的なカレーの味わいが重なり、安心して食べ進められる仕上がりだ。 長年この場所で積み重ねられてきた街の味が、しっかりと息づく。流行や独自性を強く打ち出すのではなく、日々の中で自然に選ばれることを前提にした味づくり。その背景には、この街で必要とされ続けてきた理由が確かにある。店先に掲げられた「おいしさ一番」という言葉に偽りはなく、その価値は日常の中でこそ実感できる。ご馳走様でした。 — 中屋パン052-731-7945愛知県名古屋市千種区今池1-9-16https://tabelog.com/aichi/A2301/A230106/23004452/