2026.03.29 昼 老舗が伝える、大垣の二つの顔@金蝶園総本家 大垣駅前本店 デザート 岐阜・大垣・揖斐川 〜999円 ★★★☆☆ 水の都・大垣の駅前に暖簾を掲げる老舗、『金蝶園総本家 大垣駅前本店』。寛政10年(1798年)創業という圧倒的な歴史を誇り、店名は大垣藩主から贈られた「黄金の蝶」の菓子器に由来する。長い年月を経て、この土地に流れる水や四季の移ろい、人々の暮らしとともに磨かれてきた和菓子たち。一言でいえば、大垣という土地そのものを食べる店。自然と歴史、その蓄積が静かに皿の上に表現されている。 まずは「水まんじゅう」。葛と蕨粉を掛け合わせた生地が生み出す、ぷるんとした弾力と儚い口溶け。ひんやりとした温度感とともに、喉をすり抜けるような軽やかさが印象的で、「桜あん」「抹茶あん」「小豆あん」がそれぞれ異なる余韻を残していく。桜は香りがふわりと抜け、抹茶はほろ苦さで輪郭を整え、小豆は安定感のある甘みで全体を包み込む。 そして「金蝶園饅頭」。酒種を用いた生地は、ふわりとした香りをまといながら、しっとりとほどける口当たり。中の餡は甘さを抑えつつも密度があり、薄皮との一体感が際立つ。軽く炙ることで表面に香ばしさが加わり、味わいに立体感が生まれる。 涼やかにほどける「水まんじゅう」と、香ばしさを味わう「金蝶園饅頭」。真逆の性格を持つ二つの菓子が、同じ店に並んでいること自体が面白い。冷たさで魅せるか、温度で引き出すか。その行き来こそが、この店の楽しさだ。大垣という土地の引き出しの多さを、そのまま体験させてくれる一軒。ご馳走様でした。 — 金蝶園総本家 大垣駅前本店0584-75-3300岐阜県大垣市高屋町1-17https://tabelog.com/gifu/A2101/A210104/21000857/