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2026.03.29 昼

大垣の水文化をひと匙で@餅惣

デザート

岐阜・大垣・揖斐川

〜999円

★★★☆☆

水の都・大垣にて、文久2年(1862年)創業という長い歴史を誇る老舗『餅惣』。この地に湧く豊かな地下水と共に歩んできた和菓子屋であり、その存在はもはや地域文化の一部と言ってもいい。名物は「水まんじゅう」。水に浸して提供するという独自のスタイルは、この土地だからこそ成立するものだ。

まずは、その「水まんじゅう」から。透明感のある生地に包まれた餡、その姿は涼そのもの。ひと口含めば、ぷるんとした弾力の後に、すっとほどける口どけ。ここで特徴的なのは、本葛に本わらび粉を合わせることで生まれるコシで、水中にあっても崩れない設計になっている点だ。冷たさは鋭さではなく、やわらかく身体に馴染む温度帯。甘さも穏やかで、喉を潤すように消えていく。

そして、その流れの先にあるのが「水まん氷」。今や夏の主役となった一品だ。八角形の木枡に盛られた氷は、ただの冷たさではなく白蜜をしっかりと含み、ひと匙目からやさしい甘さが広がる。その中に「水まんじゅう」が潜み、スプーンを入れれば、ふわりと崩れる氷とぷるんと弾む葛菓子の対比が際立つ。白蜜をまとった氷の甘みと、「水まんじゅう」のコシある食感が重なり、単調にならないリズムを生む。

160年を超える時間の中で、この店が磨いてきたのは、和菓子の技術以上に“大垣という土地”との関係性だ。清らかな地下水に恵まれ、「水の都」と呼ばれるこの地では、水は生活と文化の中心にある存在。その水で和菓子を浸し、冷やし、最良の状態で届ける発想は、風土から必然的に生まれたものだ。だからこそ訪れる価値がある。ここは、ただ美味しいだけでなく、大垣を食べる体験ができる一軒。ご馳走様でした。

餅惣
0584-78-3226
岐阜県大垣市郭町1-61
https://tabelog.com/gifu/A2101/A210104/21007487/

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