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2026.03.20 昼

ローカル駅前で味わう、世界基準の一枚@ピッツェリア ダ グランツァ 洗足本店

イタリアン・ピザ

東急沿線

3000円〜4999円

★★★★☆

洗足の駅前にしっかりと根を張る実力派『ピッツェリア ダ グランツァ 洗足本店』。2012年創業、国内大会優勝を皮切りに一気に名を押し上げたピッツェリアであり、店名の「GRANZA」は“偉大さ”を想起させるニュアンスを持つ。ただし、その偉大さを誇示するのではなく、軽やかに仕立てる。このナポリの街角を思わせるような空気感に、この店の魅力が詰まっている

休日のランチ、選んだのは「PranzoB」。予約を押さえるにはこのコースが前提になることもあり、この店ではひとつの正解だろう。行列を横目にスムーズに席へ滑り込む安心感も含めて、その価値はしっかりある。コース仕立てで流れに身を委ねるのもまた、この店の実力を知る近道だ。

まずは前菜。ボリュームのあるサラダを軸に、「ゼッポリーニ」「生ハム」「フリッタータ」が一皿に盛り込まれた贅沢な構成。野菜のフレッシュさと軽やかな酸味が心地よい立ち上がりを作り、揚げ物がリズムを生み、生ハムの塩気と脂が全体を引き締める。卵料理のコクも加わり、一皿の中で役割がきちんと分かれた設計。コースの導入として満足度が高い。

ここから主役へ。「STG」は、いわば磨き抜かれたマルゲリータ。水牛モッツァレラの濃密なミルク感が舌に絡み、トマトの酸味が輪郭を整え、生地の香ばしさが全体を締める。全粒粉入りの熟成生地は外側がパリッと、中はもっちり、小麦の甘みがじわりと広がる設計。完成度の高さは疑いようがない。

続く「カンピオーネ」。本ズワイ蟹の旨味を主軸に、エビオイルで香りを重ね、仕上げに醤油というユニークな一手。チーズを使わないマリナーラベースながら、むしろダイレクトに素材の旨味が押し寄せる構成。ナポリの文脈に日本のエッセンスを掛け合わせた大胆さと、それを成立させる技術。ここにこの店の攻めがある。

そしてパスタは「ペスカトーレ」。ムール貝、浅利、海老、イカといった魚介の旨味をトマトソースにしっかり溶け込ませ、見た目の豪快さに対して味わいは実に整理されている。魚介の旨味が綺麗にまとまり、後味に心地よい余韻を残す仕上がり。トマトの美味しさにしっかりと軸足があり、さすがピッツェリアと思わせる完成度だ。

竿技はデザートで締めて、コースとしての流れも綺麗に完結。濃厚なカカオのコクと軽やかなクリームの対比が、食後の満足感をさらに引き上げる。

シェフのキャリアは数々の大会実績が物語るが、そのエッセンスを気負わず楽しめるのがこの店の良さだ。アワードレベルの一枚をこの距離感で味わえる価値は大きい。ローカル駅前にありながら、わざわざ足を運ぶ理由がある一軒。ご馳走様でした。

ピッツェリア ダ グランツァ 洗足本店
050-5592-9524
東京都目黒区洗足2-25-13 サンフラッシュビル B1F
https://tabelog.com/tokyo/A1317/A131711/13202411/

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