2026.03.19 昼 錦糸町の定番、再始動@中華料理 徳武 中華料理 両国・錦糸町・小岩 1000円〜2999円 ★★★★☆ まだ新しいお店ながら、店外には長い列。錦糸町の住宅街にぽつりと現れる『中華料理 徳武』、その光景だけで只者じゃないことは伝わってくる。ルーツは、かつてこの街で名を馳せた「大三元」。27年ものあいだ厨房を支え続けた料理人が、自らの名を掲げて立ち上げた一軒だ。長年培ってきた味と技術を、そのまま地続きで感じさせる。その蓄積こそが、いま目の前の行列に直結している。 名物の「汁なしラージャン麺」は、その実力を最も端的に伝える一皿。細麺ながらしっかりとしたコシを持ち、濃厚なタレをまとって艶やかな褐色に染まる。肉味噌、ニラ、ネギ、そして山のように盛られたカイワレ。シンプルな構成ながら視覚的なインパクトも十分だ。 一口啜れば、まず押し寄せるのは“麻”。辣よりも先に痺れが走り、舌をじわじわと支配する。そのあとに肉味噌の甘みとコクが重なり、味の輪郭が一気に立ち上がる。カイワレの青い辛味が全体を引き締め、最後まで飽きさせない構造。こういうのには抗えない。 「雲丹のせあんかけチャーハン」も印象に残る。餡をまとったチャーハンの上に雲丹が乗るビジュアルは目を引くが、実際に強く残るのは海苔のニュアンスだ。香ばしさと旨味が全体を支配し、その延長線上に雲丹のコクが重なっていく構造。米は餡としっかり一体化していて、口当たりはなめらかに流れていく。そこに海苔の風味が芯を作り、雲丹が厚みを補強する。 徳武シェフは「大三元」で料理長として長年味を担ってきた人物。その経験は、料理の随所に自然と滲み出ている。奇を衒うことなく、積み上げてきた技術でしっかりと成立させる、その安定感がそのまま店の信頼に繋がっている。新店でありながら、すでに街に根付き始めているのも納得だ。長く愛されてきた錦糸町の定番が、また始まっていた。ご馳走様です。 — 中華料理 徳武03-6381-3557東京都墨田区亀沢3-3-9 ダイアパレス錦糸町第2 1Fhttps://tabelog.com/tokyo/A1312/A131201/13296465/