2026.03.18 昼 200年の歴史を重ねる、浦和うなぎの原風景@小島屋 鰻 さいたま市 1000円〜2999円 ★★★☆☆ 浦和の住宅街に忽然と現れる日本家屋、その風格ごと歴史を食べる店『小島屋』。江戸時代末期から続く約200年の系譜は、「浦和うなぎ」という文化の原風景を今に伝える存在だ。かつて沼地に恵まれたこの土地で、旅人に振る舞われた鰻。その記憶をなぞるように、静かで確かな時間が流れている。 今回いただいたのは「うな重特上」。重厚な器に蓋付きの漆器、その時点で“特上”の空気が整っている。 蓋を開けた瞬間、照りの強いタレと焼き目のコントラストが視覚を支配する。艶やかな表面に刻まれた焼きの跡、それだけで食欲はしっかり引き上げられる。口に運べば、表面の香ばしさと中のしっとり感の対比。蒸しを入れることで厚みのある身に柔らかさを与えつつ、肉厚な身はしっかりと弾力も残す。そこに継ぎ足しのタレが重なり、噛むほどに脂と甘辛の輪郭がじわじわと広がっていく。特上というサイズだからこそ感じる密度とボリューム、食べ進めるごとに満足感が積み上がる。 「肝焼き」は、ほろ苦さにタレの甘みが重なり、単調になりがちな流れに緩急をつける存在。 「吸い物」は澄んだ出汁が全体をリセットし、次の一口へと自然に導いてくれる。 土地とともに積み重ねられてきた鰻のかたちを、そのまま体験できる一軒。ご馳走様でした。 — 小島屋048-882-1382埼玉県さいたま市南区太田窪2166https://tabelog.com/saitama/A1101/A110102/11019772/