2026.03.10 夜 古民家からコンクリートへ。街で姿を変える立ち食いそば。@SUBA VS そば 渋谷・恵比寿・代官山 1000円〜2999円 ★★★☆☆ 渋谷・宮益坂の一角、どこか工事途中のような荒々しい空気の中に現れる立ち食いそば屋『SUBA VS』。2024年9月にオープンしたこの店は、京都で人気を集める立ち食いそば店「SUBA」のスタイルを、渋谷の文脈へと持ち込んだ一軒。神宮前のナチュラルワインショップ「VIRTUS」とのコラボレーションによって誕生した。壁はコンクリート剥き出し、無機質な空間にカウンターが伸びるだけのシンプルな造り。立ち食いというスタイルも相まって、食事というより街の途中にある“食のスタンド”のような空気をまとっている。 いただいたのは「肉そば 温泉玉子」。丼の上には豚肉、温泉玉子、青ねぎ、そして一味。湯気の立つスープは澄んだ色合いで、表面に肉の脂がうっすらと浮かぶ。口に含めば、まず出汁の柔らかな旨味。そのあとから豚肉のコクが広がり、温泉玉子が全体をまろやかにまとめていく。麺はするりとした喉越しで、立ち食いそばらしい軽やかな食べ心地。食べ進めるほどに肉の旨味がスープへ溶け出し、味に少しずつ厚みが出てくる。 合わせて注文したのは「出汁ごはん すじ青のりバター」。出汁をまとったごはんの上に青のりバターがのり、熱でゆっくり溶けながら香りを広げていく。口に運ぶと出汁の旨味にバターのコク、そして青のりの磯の香りが重なり合う。そばの合間に挟むと、ついもう一口と手が伸びる味わい。 古民家の中で立ち食いそばをすする京都のSUBAに対して、コンクリートの空間でそばとワインを行き来する渋谷の『SUBA VS』。同じ流れを汲みながら、街の空気に合わせて姿を変えているのが面白い。立ち食いそばをすすり、ワインを飲み、またそばへ戻る。そんな自由な動きが似合う、渋谷らしい一軒だ。ご馳走様でした。 — SUBA VS070-3080-1847東京都渋谷区渋谷1-15-8 宮益ONビル 1Fhttps://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13301108/