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2026.03.09 昼

7:28から始まる、至高の一杯@奈つやの中華そば

ラーメン・つけめん

東急沿線

1000円〜2999円

★★★★★

東京・下丸子の住宅街に、ラーメン好きの巡礼地になりつつある一軒がある。間借り営業を経て、2024年に実店舗としてオープンした『奈つやの中華そば』。店名の「奈つや」は、奥様・奈津子さんの「奈つ」と、店主の修行先『びぎ屋』の「や」を組み合わせたもの。修行先への敬意と、家族の名前。その両方を大切にする姿勢が、この屋号に表れている。実際に店に立つ二人の接客もとても気持ちよく、人柄の良さがそのまま店の空気を作っているようだ。ちなみに、人気店ゆえ、現在は予約制を採用。朝7:28に予約サイトがオープンする仕組みだ。ちなみにこの時間は「なつや」に掛けたもの。そんな遊び心にも、この店の人柄が表れている。

いただいたのは「もちもち雲呑中華そば」。

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丼に顔を近づけると魚介の香りがふわりと立ち上がる。ファーストアタックで感じるのは煮干しの鮮烈な旨味。厳選された煮干しを贅沢に使いながら、エグみや苦味は見事に抑え込まれている。そこに鰹節や鯖節などの節系が重なり、香りに奥行きを生む構造だ。さらにその下から支えるのが鶏ガラと豚ガラの動物系出汁。魚介の輪郭を際立たせながら、味わいにはしっかりとしたコクが宿る。醤油ダレは芳醇でキレがありながら角が立たず、出汁の甘みをきれいに引き立てる。表面の香味油が熱を閉じ込め、最後まで煮干しの香りを鼻へと運んでくれる。

麺は菅野製麺所による全粒粉入りのストレート細麺。啜った瞬間に「パツン」と心地よく歯切れる食感で、スープの旨味をしっかりと持ち上げるど真ん中の設計。

そしてこの店の代名詞ともいえるのが雲呑。岩手県産の希少なもち性小麦「もち姫」を100%使った皮は、一般的なつるりとした雲呑とは別物。まるで餅のような弾力を持つ“むっちり”とした食感が特徴だ。中には生姜の効いた肉餡。噛むたびに肉の旨味が広がり、生姜の清涼感がスープの旨味をきれいに引き締める。

気になった「茶碗カレー」も注文。ご実家の洋食店から受け継いだレシピで作る欧風カレーで、コクのある味わいが特徴。

鮮烈な魚介の香り、深いコク、そして餅のような雲呑。しっかりとしたインパクトがありながら、どこか優しさも感じさせる一杯だ。修行先で培った醤油ラーメンの技術を土台にしながら、「もち姫」の雲呑という個性を重ねた構成。その完成度は、わざわざ下丸子まで足を運ぶ理由として十分すぎる。少しハードルはあるが、それでも食べたいと思わせるラーメン。ご馳走様でした。

奈つやの中華そば
東京都大田区下丸子4-4-8
https://tabelog.com/tokyo/A1317/A131716/13293385/

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