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2026.02.28 昼

神奈川淡麗、その原点を啜る@らーめん くじら軒 横浜本店

ラーメン・つけめん

横浜市

1000円〜2999円

★★★☆☆

横浜のラーメン史において、濃厚全盛の時代に一石を投じた存在、『らーめん くじら軒 横浜本店』。1990年代後半、家系の勢いが街を席巻する中で、澄み切った出汁で勝負に出た。店主・鯨井氏の名を冠し、「神奈川淡麗系」というジャンルを確立した先駆者。席数は多いが、食事時はあっという間に埋まる。ブームを超えて、文化として根付いた証だ。

注文したのは、一番人気の「パーコ麺(濃口醤油味)」

まずはスープから。琥珀色に澄んだ液体は、見た目からして静謐。ひと口含めば、鶏の旨味を軸に魚介がふわりと香る。濃口醤油は輪郭を与えながらも、出汁の邪魔をしない。キレはあるが、尖らない。脂で押すのではなく、旨味の積層で満足感を作る設計。これぞ神奈川淡麗の原点。派手なインパクトではなく、じわじわと染み込む説得力がある。続いて麺。細ストレートはスープを素直に持ち上げ、啜り心地は軽やか。透明感のあるスープとの相性は悪くない。ただ、完成度の高いスープと比べると、もう一段の個性が欲しくなるのも本音。

そして名物、「パーコ」。チャーシューではない、あくまで「パーコ」だ。揚げたての豚肉はサクッと軽い衣をまとい、噛めば肉汁がじゅわり。甘辛い下味がしっかり入り、単体でも成立する完成度。だがそれだけでは終わらない。「パーコ」はスープの印象を変えるトリガーでもある。揚げ油と肉の旨味がじわじわと溶け出し、淡麗だったスープにコクと厚みが加わる。

そしてぜひ合わせてほしいのが「半ライス」。サクサクの「パーコ」を白米にのせて頬張る。これがもう一つの完成形。スープと合わせて一つ、米と合わせて一つ。同じ「パーコ」でありながら、役割が変わる。

時代が移り、ラーメンのトレンドが幾度も塗り替えられてきた今でも、この一杯が放つ説得力は色褪せない。横浜ラーメンを語るなら、一度は通るべき淡麗の原点。歴史と名物を味わう一杯として、確かな存在感がここにある。ご馳走様でした。

らーめん くじら軒 横浜本店
045-912-3384
神奈川県横浜市都筑区牛久保西1-2-10 アネックスパーク 1-B
https://tabelog.com/kanagawa/A1401/A140203/14000169/

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