2026.02.27 昼 黒いとんかつって、どういうこと?@黒豚トンカツ さつまや とんとん とんかつ・揚げ物 東急沿線 1000円〜2999円 ★★★☆☆ 都立大学の住宅街に溶け込むように暖簾を掲げる『黒豚トンカツ さつまや とんとん』。駅前の喧騒とは無縁の落ち着いた空気の中、ふと現れる“黒豚トンカツ”の文字と、店先で出迎える黒豚のオブジェ。2021年オープン。鹿児島が誇る六白黒豚を看板に据え、視覚から印象づける一軒だ。一言で言えば、黒で記憶に残すとんかつ専門店。 席に着くと、まずはサービスの「甘酒」。揚げ物前に麹の甘みをひと口。ほんのりとした甘さが口の中を整え、これから始まる脂の時間に向けて舌をリセットする。都立大学という穏やかな街の空気と相まって、どこかやさしい導入だ。 注文は「黒とん 上ロース(200g)」。鹿児島産六白黒豚を使用。流通量1%未満とも言われる希少種で、筋繊維がきめ細かく、脂の甘みが特徴だ。その肉を包むのは、竹炭を練り込んだ真っ黒なパン粉。運ばれてきた瞬間、まず目が奪われる。重厚な黒、均一な揚げ色、明らかに普通のとんかつとは違う佇まい。 箸を入れると、衣はザクザクと力強い。軽快というより、しっかりした歯応え。中のロースは柔らかく、繊維がすっとほどける。六白黒豚らしい脂の甘みは明確で、存在感も強い。口の中でじわりと広がり、肉の旨味と重なって厚みを作る。竹炭効果もあって油切れは悪くなく、重たさが極端に残る感じはない。加えて、竹炭には吸着作用がありデトックス効果も期待できると言われる存在。見た目のインパクトだけでなく、ヘルシーさという付加価値まで背負わせているのが面白い。 味の構成は王道。衣の香ばしさ、六白黒豚の濃厚な脂の甘み、そして肉の旨味が順に押し寄せる。黒という強いビジュアルで惹きつけながら、着地はあくまで堅実。都立大学の落ち着いた街並みに、静かに存在感を放つ黒い一枚。話題性と素材力、その両方を確かめに行く価値はある。ご馳走様でした。 — 黒豚トンカツ さつまや とんとん03-3725-1516東京都目黒区平町1-26-10 芝ビル 1Fhttps://tabelog.com/tokyo/A1317/A131702/13256760/