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2026.02.24 夜

新鋭が放つ、完成度が際立つカレー@よすが舎

カレー

浜松町・田町・品川

1000円〜2999円

★★★★☆

路地裏の静かな一角に、2024年オープンの『よすが舎』。店名の「よすが」は“身や心のよりどころ”を意味する言葉。わずか5.5坪の空間に木の温度とスパイスの香りが重なり、肩の力がすっと抜ける。店主はスパイス料理の名店で経験を積んできた人物。その積み重ねが、皿の構成や香りの使い方に素直に表れている。

メニューは月替わりと週替わりの二本軸。この日は月替わりが「ポークビンダルー」、週替わりが「ヒマラヤ山椒のキーマ」。基本は一皿を選ぶスタイルで、あいがけはしない。別の味も楽しみたい場合は「ミニカレー」を追加する仕組みだ。主役を一つに定めることで、味の焦点がぶれない。

「ポークビンダルー」。赤褐色のルウに、紫キャベツのマリネと大根のスパイスオイル漬けが彩りを添える。ひと口目、酸は穏やか。ビネガーの輪郭はありながらも尖らず、豚肉の脂と重なって奥行きへと変わる。辛味は後からじわりと広がり、余韻に心地よい熱を残す。酸・旨味・塩味のバランスが崩れないまま、最後まで流れていく。副菜も機能的。「大根のスパイスオイル漬け」はコクを補い、「紫キャベツのマリネ」は酸で流れを整える。皿の中で役割が整理されている。

追加した「ヒマラヤ山椒のキーマ」は、粗挽きの挽肉にネパール産山椒の清涼な香り。噛むたびに柑橘を思わせるトップノートが立ち上がり、ほのかな痺れが全体を引き締める。ビンダルーが厚みのある味わいなら、こちらは香りで輪郭を描く一皿。ミニサイズでも印象は鮮明だ。

2024年に始まったこの小さな“よりどころ”。派手な構成に走らず、一皿をきちんと立たせる設計。月替わりと週替わりというリズムも、通う理由になる。酸の丸いビンダルーも、香りが抜けるキーマも、それぞれがきちんと記憶に残る。次はどんな主役が立つのか、それを確かめに足を運びたくなる。ご馳走様でした。

よすが舎
03-6665-8320
東京都港区芝4-5-15 クレール芝 1F
https://tabelog.com/tokyo/A1314/A131402/13299005/

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