2026.02.17 昼 飲み物のような麻婆豆腐@味芳斎 支店 中華料理 浜松町・田町・品川 1000円〜2999円 ★★★☆☆ 浜松町の地下に広がる大箱中華『味芳斎 支店』。1958年創業の老舗「味芳斎」は現在本店が休業中。その味をいま担っているのがこちらの支店だ。階段を降りれば、ずらりと並ぶテーブル席。装飾性よりも実用性。昼どきには一気に席が埋まり、レンゲの音が絶え間なく響く。働く街に合わせた、中華食堂の立ち位置だ。 本店では丼で味わったが、今回は定食で「麻婆豆腐」に向き合う。皿いっぱいに広がる赤い餡。表面を覆う辣油が艶を放ち、辛さの強さを視覚から伝えてくる。豆腐はかなり細かく刻まれ、原形はほぼ残らない。この粒度の細かさが舌触りを滑らかにし、結果として飲み物のように流れ込む食感を生む。 味の軸は明快だ。まず来るのは唐辛子のストレートな辛さ。舌に直接当たる熱が前面に立つ。挽肉の旨味が土台を作り、豆板醤の塩味とコクが全体を支える。複雑さを積み上げるというより、辛味を中心に押し切る構成。油の量も十分で、熱が持続する。気づけば汗が滲み、レンゲが止まらない。 そして白米も止まらない。辛味からの逃げ道として自然と箸が伸び、気づけば一杯では足りず、ついおかわり。刺激を受け止める役割でありながら、結果的に食欲を加速させる装置になっている。 本店が休業中のいま、その味を安定して出し続けている存在。しっかり辛く、しっかり汗をかき、しっかり白米を消費させる力がある。飲み物のように流れ込む麻婆豆腐と、それを受け止める白米。この往復だけで十分成立している。浜松町で刺激を求めるなら、このビルの地下へ降りていこう。ご馳走様でした。 — 味芳斎 支店03-3433-1095東京都港区芝大門1-4-4 ノア芝大門 B1Fhttps://tabelog.com/tokyo/A1314/A131401/13283054/