2026.02.16 夜 伝統を踏みしめ、静かに越境する@鮨 めい乃 寿司 六本木・麻布・広尾 50000円〜 ★★★★★ 麻布十番で高い支持を集め続ける『鮨 めい乃』。その人気の理由は、単なる雰囲気の良さではない。以前、優しさと表現したその魅力。だが、そこの奥に潜む強さもまた彼女の魅力。所作は柔らかく、語り口も穏やか。だが一貫ごとに伝わるのは、長い修行で積み上げた技術と、江戸前への深い理解。伝統の上に立っているからこそ、創作が浮つかないのだ。 例えば、 「河豚白子梅茶碗蒸し」は、王道の出汁仕事を踏まえながら、梅の酸で輪郭を引き締める構成。伝統の延長線上にある一椀だ。 「小肌フライ」は、酢で締めるという江戸前の基本を踏まえつつ、揚げるという一手を加える大胆さ。理解があるからこその越境。 さらに、「鮪とハーブの生春巻き」では、鮪の旨味というど真ん中を、ハーブと生春巻きの皮で包む発想。和の技術を土台にしながら、表現は自由。 そして、「帆立磯辺焼き フェンネル」は、磯の香りとアニス香を重ねる構成は、計算された創作。だが軸はあくまで鮨屋の仕事にある。伝統と創作が対立しない。むしろ補強し合う。そのバランス感覚こそが、めい乃の強さだ。 それ以外も安定感は抜群。 「蛸」 「牡丹海老」 「鯛」 「墨烏賊」 「メジマグロ」 「細魚」 「白子」 「車海老」 「赤身」 「中トロ」 「大トロ」 「小肌」 「赤貝」 「おはぎ」 「雲丹」 「穴子」 「干瓢巻き」 「しじみ汁」 王道は盤石。だからこそ創作が映える。優しさの中に強さがあり、伝統の中に創造がある。この二つが揃っているから、これほどまでに人を惹きつけるのだろう。ご馳走様でした。 — 鮨 めい乃03-6455-4130東京都港区麻布十番1-6-1 THE V-CITY 麻布十番 PLACE 6Fhttps://tabelog.com/tokyo/A1307/A130702/13292357/