「おいしい」を、
すべての人に。

検索

2026.02.08 昼

安心感のあるスペイン料理@Seafood & Tapas LUBINA

スペイン料理

銀座・新橋・有楽町

3000円〜4999円

★★★☆☆

日比谷ミッドタウンの飲食フロアにある『Seafood & Tapas LUBINA』。商業施設らしい大きな箱で、昼からファミリーを中心に客足が途切れない。店内には常に人の動きと声があり、その活気を下支えする要素のひとつが接客だ。回転の速さや客層の幅を前提にしながらも、雑にならず、場のリズムを作る側に回っている。結果として、にぎやかさがストレスにならず、食事のテンポとして機能している。店名の「LUBINA」はスペイン語でスズキを指す言葉で、魚介を主軸にした店であること匂わせる。

エレヒールコースは、ガスパチョ、ピンチョス、タパスからパエリアへと続くオーソドックスな流れ。

最初の「ブラッドオレンジのガスパチョ」は、柑橘の甘酸っぱさとトマトの青さが穏やかに重なり、冷製スープとして過不足のない仕上がり。

「鯖のピンチョス」は、鯖の脂にチーズのコク、パプリカの甘みを添えた一口で。

ブルグルを使ったサラダは、ムール貝の旨味を穀物が受け止め、噛むほどに滋味が広がる役回りだ。

パエリアに進むと、この店の方向性がより明確になる。「イカ墨のフィデウア」は、ショートパスタ状の麺にイカ墨、海老、ニンニクの香りをまとわせた一皿。見た目の印象ほど重さはなく、墨のコクも穏やかで後味は軽い。

「マリスコス」は、浅利、赤海老、ムール貝という王道の構成で、魚介の出汁が米に素直に染み込むタイプ。鍋肌の香ばしさを前に出すというより、素材の輪郭をきれいに残す設計で、気づけば自然と食べ進めてしまう。

デザートは「ほうじ茶のアイスと小菓子」の組み合わせ。油脂感のある素朴な焼き上がりで、スペインの郷土菓子を思わせる。ほうじ茶の香ばしい苦味が全体を引き締め、コースの締めとして収まりがいい。

『Seafood & Tapas LUBINA』は、強い個性や記号的な一皿で語る店ではない。大きな箱、幅広い客層、そして活気を成立させるオペレーションとホスピタリティ。その条件の中で、タパスからパエリア、小菓子までを破綻なくつないでいく。日常の延長線上で成立するスペイン料理。ふと思い出して、また足を運ぶ。ご馳走様でした。

Seafood & Tapas LUBINA
050-3184-4667
東京都千代田区有楽町1-1-2 東京ミッドタウン日比谷 2F
https://tabelog.com/tokyo/A1301/A130102/13219110/

エリア

ジャンル

価格帯

評価

月別アーカイブ