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2026.02.08 夜

鳥しき一門の勢いが止まらない@鳥おか

焼鳥・焼きとん

六本木・麻布・広尾

10000円〜29999円

★★★★☆

麻布台ヒルズ、その地下に広がるマーケットの一角で、ひときわ強い熱量を放っているのが『鳥おか』。一番勢いのある焼き鳥グループ「鳥しきICHIMON」の系譜に連なる一軒であり、国内にとどまらず、海外でのイベントや出店にも積極的。店内で飛び交う掛け声、立ち上る炭の香り、カウンター越しの張り詰めた空気。そのすべてが、このグループの勢いを可視化している。

軸にあるのは伊達鶏。大きなポーション、力強い味わいというアイデンティティは、この系譜が一貫して受け継いできたもの。その土台の上で、この店は止まらない。「チキンタコス」から始まる構成が、その姿勢を端的に物語る。鶏を主役に据え、野菜のサルサでまとめる一皿は、単なる変化球ではない。明らかにグローバルな展開を見据えた設計で、焼き鳥屋でありながら、どの国に持っていっても成立する味を狙っているように感じる。

串は、理屈よりも体で受け止めるラインナップ。
「かしわ」ポーション大、肉厚、伊達鶏の旨味を真正面から。

「砂肝」張りのある歯切れ、芯に熱を残した焼き。

「芽キャベツ」外は焦がし、中は甘い、野菜串の完成形。

「腰皮」脂の旨さ全開、焼き切りでキレを作る。

「銀杏」ほく苦、塩の当て方が明快。

「カッパ」コリッとした食感、脂の余韻を挟む役割。

「せせり」弾力とジューシーさ、火入れの安定感。

「はつ」血の香りを残しつつクリーン。

「つくね」ふわふわ、軽いが旨味は太い。

「スナップエンドウ」瑞々しさで一度リセット。

「手羽先」脂と香ばしさで再加速。

串の強度があるからこそ、その合間に挟まれる料理が意味を持つ。「グラタン」は焼き鳥屋の文脈を軽々と越え、コクと温度で流れを切り替える一皿。アンディーブや膝の肉も含め、フレンチやビストロの引き出しを自然に差し込みながら、主役は常に鶏。

「鶏胡麻ラーメン」には、中華のエッセンスがはっきりと宿る。胡麻のコク、スープの厚み、その中でも鶏肉は埋もれず、むしろ前に出てくる。鶏がむちゃくちゃ旨いという事実だけが強く残る。

食事として供される「生姜と牛蒡の土鍋ご飯」は一転、日本料理の文脈に着地する。蓋を開けた瞬間に広がる炭の香り、米に染み込む旨味、生姜のキレと牛蒡の土のニュアンス。派手さではなく、輪郭の美しさで締めに向かう判断がいい。

デザートは「とちあいか」。最後は果実の力で、静かに終わらせる。

『鳥おか』は、「鳥しき」の系譜が築いてきた強さを確実に継承しながら、その外側へと視線を向け続ける店だ。伊達鶏、大きなポーション、力強い味わいという核を守りつつ、タコスやグラタン、中華、日本料理といったエッセンスを自在に行き来する。ここには、グループの現在と、その先の狙いが見えるお店。ご馳走様でした。

鳥おか
03-6441-2774
東京都港区麻布台1-2-4 麻布台ヒルズ ガーデンプラザC B1F
https://tabelog.com/tokyo/A1307/A130701/13293212/

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