2026.01.05 昼 市場メシに、カレーという選択肢。@印度カレー 中栄 カレー 築地・湾岸・お台場 1000円〜2999円 ★★★☆☆ 豊洲市場の一角、朝から人と荷がせわしなく行き交う動線の途中に、変わらず腹を満たす場所がある。昭和の風情を残す大衆食堂の佇まいで、市場の男たちの胃袋を支えてきた存在、『印度カレー 中栄』だ。創業は大正元年。築地市場時代から100年以上、移りゆく市場とともに歩み続けてきた老舗中の老舗である。 メニューの主役は「印度カレー」「ビーフカレー」「ハヤシライス」の三本柱。中でも、これらから二種を選んで一皿に盛る「合がけ」が定番人気だ。「印度カレー」と「ハヤシライス」の組み合わせなら、スパイスと甘み、香りとコクがひと皿に共存する構成となり、市場という時間に追われる場所において、実に合理的なスタイル。白飯はしっかり大盛り、山盛りの千切りキャベツがその横に添えられる。軽さよりも持久力、食後感よりもエネルギー。体で働く人間のための設計思想が、皿全体に滲んでいる。 「印度カレー」はまろやかな口当たりの中に、スパイスの芯がきちんと残る。ターメリックやカルダモンの香りが立ち、ポークの旨味と玉ネギの甘みが土台を支える。派手さはなくとも、毎朝食べられるバランス感覚がある。 一方の「ハヤシライス」は、トマトの酸味とデミグラスのコクが前に出る昭和洋食の王道。 今日から新年の市場が始まり、初競で活気に満ちた豊洲。威勢のいい掛け声が飛び交う中、腹を鳴らす職人たちの背中を支えるのが「中栄」のカレー。寿司だけじゃない、市場のもうひとつの正解がここにある。朝の胃袋には、これくらいの力強さと素直さがちょうどいい。ありがとう、豊洲市場の朝ごはん。ご馳走様でした。 — 印度カレー 中栄03-6633-0200東京都江東区豊洲6-5-1 水産仲卸売場棟 3F 18https://tabelog.com/tokyo/A1313/A131307/13227147/