2025.12.21 昼 軽井沢で“定番”を味わう@万平ホテル カフェテラス 喫茶店・カフェ 軽井沢・佐久 1000円〜2999円 ★★★☆☆ 旧軽井沢のメインストリートから一本奥、広い敷地に本館と別館を構える『万平ホテル カフェテラス』。1894年に旅籠「亀屋」として始まり、1896年に“万平ホテル”の名を掲げて以降、時代に合わせた改修や更新を重ねながら、この場所に立ち続けてきた。木造建築の骨格、西洋建築の意匠、庭に面したテラス席。細部は変わっても、ここで過ごす時間の速度だけは、昔から大きく変わっていない。 その事実を最も端的に表しているのが、言葉そのまま「伝統のアップルパイ」だ。均一で艶のある焼き色、きっちりと層を成したパイ生地、そして中に詰め込まれた林檎の密度。フォークを入れた瞬間の抵抗と、そこからほどけていく食感の流れが心地いい。甘さは控えめだが、物足りなさはない。果実の輪郭とバターの香ばしさが、同じ速度で口の中に広がり、後味はすっと引く。 そこに添えるのが「ロイヤルミルクティー」。約50年前、常連客の要望から生まれたという背景を持ち、今も大きくレシピを変えずに提供されている。ミルクの厚みで押すのではなく、紅茶の渋みを丸く包み込む設計。甘みは控えめで、香りの余韻が長く残る。「伝統のアップルパイ」の香ばしさを受け止め、口の中を一度整えてから、また次の一口へと導く。 軽井沢で、何か新しい味を探している人には向かないかもしれない。けれど、場所と時間と料理が、同じ速度で流れている体験を求めているなら、ここはちょうどいい。「伝統のアップルパイ」と「ロイヤルミルクティー」を前に、何も足さず、何も引かずに過ごす時間。その静けさを、素直に心地よいと感じられる人にこそ、『万平ホテル カフェテラス』は似合う。ご馳走様でした。 — 万平ホテル カフェテラス050-5596-7679長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢925 万平ホテル アルプス館 1Fhttps://tabelog.com/nagano/A2003/A200301/20000151/