2025.12.15 昼 名物の裏側にある、日常中華の層@シャンウェイ 本店 中華料理 新宿・代々木・大久保 1000円〜2999円 ★★★★☆ 千駄ヶ谷の街角に構える『シャンウェイ 本店』。かつて外苑前で暖簾を掲げていたが、場所を移しても掲げる軸は一貫している。看板に描かれた文字は「家庭料理 鉄板中華」。中国東北地方の家庭料理をベースに、日本の日常へと無理なく着地させる。その姿勢は、立地が変わってもぶれていない。 シャンウェイと聞いて、多くの人が思い浮かべるのは「毛沢東スペアリブ」だろう。ランチでの提供はないようだが、この店の評価がその一皿だけで語られてきたわけではない。本店で体験すべきは、むしろその名物を支える日常側の料理の層の厚さだ。 それを最も端的に示すのが、ランチのビュッフェ。 これだけでも十分に満足できる完成度だ。惣菜はどれも中華らしく、油・塩・香味がきちんと立っており、味の方向性が明確。サラダを軸にした軽やかさもありつつ、しっかりと食べ応えもある。一皿で完結させるのではなく、複数を重ねて一食として成立させる設計で、これとご飯があれば十分に成立する。その積み上げ方が実にうまい。 メインとして頼んだのが「蒸し鶏のネギ醤油」。ランチの主菜として用意される一皿であり、外苑前時代から親しまれてきた定番でもある。蒸し上げた鶏は水分をしっかりと保ち、箸を入れると自然にほどける。その上にかけられるネギ醤油は、中華らしい油と香味をきちんと感じさせつつ、鶏の旨さを前に押し出すための設計。味を決めにいくというより、素材を立たせにいくバランス感覚が光る。 シャンウェイの料理は、鉄板に立ち、火を入れ、大量調理でも味を揃える。その積み重ねが、「家庭料理」を名乗るための説得力になっている。外苑前から千駄ヶ谷へと場所は変わったが、料理の芯は揺るがない。ランチのビュッフェと主菜を組み合わせることで完成する一食には、この店が歩んできた時間と思想が、そのまま詰まっている。ご馳走様でした。 — シャンウェイ 本店03-3475-3425東京都渋谷区千駄ヶ谷4-29-12 北参道ダイヤモンドパレス 1Fhttps://tabelog.com/tokyo/A1304/A130403/13263163/