2025.12.12 昼 縁の輪郭が記憶に残るピッツァ@BURDE イタリアン・ピザ 名古屋市 1000円〜2999円 ★★★★☆ 名古屋で薪窯を構えるピッツェリアが『BURDE』。メニューを開いてまず感じるのは、その数の少なさだ。選択肢を増やすより、出すものを絞る。その潔さが、この店のスタンスを端的に示している。店名は北欧語で「あるべき姿」「本質」を意味するとされるが、それを声高に語ることはない。佇まいも同様で、煉瓦壁と窯を中心に据えた空間は実直で、意識は自然と焼き上がった一枚へ向かう。 生地はナポリピッツァとして正統な佇まい。その中でとりわけ印象に残るのが耳の存在感だ。ぷくりと立ち上がった縁は、最後までしっかりともっちりした食感を保ち、噛むほどに小麦の甘味と香ばしさを返してくる。また、中心に向かって広がる具材を、外側からふわりと囲い込むような輪郭になっており、その立体感自体が一つの見どころになっている。 「マルゲリータ」は、その構成の良さが素直に伝わる一枚。焼き上がりの香ばしさに続き、もちもちとした生地とモッツァレラが一体となり、中央ではトマトの甘味と酸味がじゅくじゅくと広がる。食べ進めるにつれて、縁のもっちり感と小麦の風味が後半を支え、中央と耳で役割が自然と分かれていく。見た目、口当たり、余韻が段階的につながる構成だ。 「マリナーラ」は香りの輪郭がより鮮明。にんにくの立ち上がりは強いが、トマトの旨味とオイルのコクが全体を包み込み、尖った印象にはならない。中央には水分を含んだトマトの存在感があり、縁はそれを受け止めるようにもっちりと応える。添えられたミニトマトが瑞々しい変化を加え、シンプルな一枚に奥行きを与えている。 強く印象に残ったのは、やはり耳の形状だ。外周がぐっと持ち上がり、中央に向かって緩やかに落ちていくそのシルエットは、焼き上がった瞬間に視線を引きつける。食べ進めてもその存在感は失われず、もっちりとした弾力が最後まで口の中に残る。マルゲリータでもマリナーラでも、この縁が一枚全体の印象を決めているのだ。ご馳走様でした。 — BURDE052-990-9518愛知県名古屋市東区東桜2-12-29 奥村ビル 1Fhttps://tabelog.com/aichi/A2301/A230104/23077679/