2025.12.03 昼 老舗の鰻と向き合う、静かなひととき@麻布 しき 本店 鰻 六本木・麻布・広尾 5000円〜9999円 ★★★☆☆ 『麻布 しき 本店』――麻布十番の裏手、静かな通りに長く寄り添ってきた鰻の名店。かつては路面に暖簾を掲げていたが、いまはビルの3階に場所を移し、控えめな看板と下がり藤の紋が迎えてくれる。路地に馴染んでいた頃の風情を思い返すと、移転が少し惜しくも感じられるが、店の根っこにある姿勢は変わらないようだ。 この日の注文は、うな重の最上位である松。 通常6,900円のところ、店内ランチは5,500円でいただける設定で、老舗の味に気負わず触れられるのがありがたい。鰻は蒸しをきちんと入れた関東型のふわふわ仕立てで、提供までの時間がそのまま説得力になっている。身の柔らかさに、タレのしっかりした味わいが重なり、焼き色は控えめながら、蒸しのやわらかさとタレの存在感のバランスがよい。噛むほどに旨味がじんわり広がり、安心して箸を進められる仕上がり。 総じて、ゆっくり鰻を味わいたい日に思い浮かぶ一軒。仕上がりにしっかりとした安心感があり、落ち着いた時間をそのまま料理と重ねることができる。昔から著名人も愛したという話が残るのも、こうした魅力が長く受け継がれてきた証なのだろう。ご馳走様でした。 — 麻布 しき 本店050-5596-9373東京都港区麻布十番3-3-4 サンピアビル 3Fhttps://tabelog.com/tokyo/A1307/A130702/13058681/