2025.11.13 昼 豊橋うどんって何だ!?@玉川 豊橋広小路本店 うどん 田原・豊橋・新城 1000円〜2999円 ★★★★☆ 豊橋うどんって何だ!? 文字通り、豊橋という土地で生まれたご当地グルメで、カレーを最後の一滴まで楽しむための仕掛けが最大の特徴。そこに自家製麺へのこだわりや、地元に根付いた食材選びといった土地ならではの流儀が重なる。その正統派を体験するなら、昭和21年創業の老舗『玉川 豊橋広小路本店』が外せない。戦後の街に寄り添い続け、豊橋の食文化を象徴する存在だ。 看板の「豊橋カレーうどん」を前にすると、この料理が大切にしてきた骨格がはっきりと見えてくる。まずはスパイスの香りがふわりと立つカレールー。とろみがありながらも重さはなく、そのルーをしっかり抱きとめるのが自家製のうどんだ。 やわらかめに茹で上げられつつ、中心にはもちっとした粘りが潜んでいて、まるでカレーと麺が手を取り合うような一体感がある。噛むほどに小麦の甘みが立ち、ルーの輪郭を優しく整えてくれる。 そしてここからが豊橋式の真骨頂。麺の下からとろろが現れ、さらにその底にはごはんが控えている。この三層構造は、味を劇的に変えるためではなく、カレーの旨味を“最後の一滴まで美味しく運び切るため”の知恵だ。麺がカレーをまとい、とろろが包み、ごはんが受け止める。気がつけば食べ過ぎているが、これはもう仕組み上そうなるようにできている。 そしてトッピングにも豊橋の流儀が表れる。まずは豊橋産ウズラ卵と漬物。どちらも豊橋うどんの定義の一部であり、豊橋カレーうどんを語るうえで欠かせない存在だ。その横で揚げ物の香ばしさやネギの清涼感がそっと輪郭を整え、全体にほどよい立体感を生んでいる。 そして、豊橋うどんにもうひとつ欠かせない要素がある。それが“愛情をもって作ること”。三層構造に、自家製麺に、地元の食材に加えて、この想いがそっと重なることで、一杯の輪郭がようやく完成する。豊橋うどんとは、土地の知恵と作り手の温度が同じ器に溶け合った、ご当地グルメそのものだ。ご馳走様です。 — 玉川 豊橋広小路本店050-5457-0407愛知県豊橋市広小路1-13https://tabelog.com/aichi/A2306/A230601/23009617/