2025.10.28 昼 都会の真ん中で、昭和がまだ息づいている。@竹むら デザート 秋葉原・神田・水道橋 〜999円 ★★★★☆ 神田の路地を歩いていると、不意に時代が巻き戻る瞬間がある。木造三階建ての入母屋造り、格子の奥に柔らかな灯り。ここは昭和5年創業の甘味処『竹むら』。創業者・堀田勇雄が掲げた「本格的な汁粉屋を」という志を、今も建物ごと残している。都会の真ん中に漂う静けさが、まずご馳走。 まず運ばれるのは「桜湯」。淡い香りとともに花がひらりと浮かぶ。その優しい一杯が、これから始まる時間のトーンを決める。甘味屋の流儀、ここにあり。 そして主役の登場、「揚げまんじゅう」。サクサクではなく、サクサクサク。――そう、噛んだ瞬間の小気味よさがひとつ上の世界に連れていく。衣は音を立て、油の香がふんわりと立ちのぼる。中の自家製餡は、ほどよい甘さと滑らかさで、外の香ばしさを見事に受け止める。口の中で香ばしさと甘みが交互に踊るよう。 総じて『竹むら』は、甘味を通して“静かな幸福”を味わう場所。都会の喧騒のすぐそばで、時間の歩みをそっと緩めてくれる。サクサクではなく、サクサクサク。その音の分だけ、心が静かに満たされていく。ご馳走様でした。 — 竹むら03-3251-2328東京都千代田区神田須田町1-19https://tabelog.com/tokyo/A1310/A131002/13000342/