2025.10.21 昼 魚と米、どちらも主役@魚と米 居酒屋・定食 東京・日本橋 1000円〜2999円 ★★★☆☆ 日本橋・大伝馬町の昼どき。背広の列が吸い込まれていく先に『魚と米』。ここ、由来が粋だ。かつての老舗『魚十』の木看板をそのまま使い、二文字の間に「と」を挟み、さらに「十」の四隅に点を打って“米”へと転生。江戸の記憶を、日常の定食に載せ替えた物語が入口から始まっている。信条は単純明快、魚で白飯を食わせる。それで十分。 看板料理は「黄金アジフライ」。一本釣りの鯵を身厚のまま、粗めパン粉でサクっと。揚げは低温で火を入れ、高温で仕上げる王道二段。衣は軽やか、身はふっくら、脂は甘い。味変は「塩」「おろしわさび」「タルタル」の三点方式。直球、切れ味、包容力、と展開がつくから、同じ一枚でも飽きが来ない。脇に「骨せんべい」。香りのブースターとして実に有能。 定食の構成力も抜かりなし。「まぐろ刺身」は厚切りで素直な旨味。 「ひじき煮」は豆のほっくりが効き、「冷奴」は昆布の塩気で調和を取る。大根の味噌汁は後口を整えるリセット担当。見た目は盛りだくさん、食べ進めると役割がきれいに分かれている。 そして、屋号にわざわざ入れるだけあって“米”にも確かなこだわりがある。粒が立ち、艶があり、噛めばほのかに甘く、米そのものが一つの主菜のような存在感。魚を引き立てながらも、決して脇役ではない。炊き立てというわけではないが、ランチの回転率に対応するには十分すぎるクオリティ。 魚を支えるのは、米。米を引き立てるのは、魚。どちらが主でも従でもない、この関係性こそ『魚と米』の真骨頂だ。食べ終えた茶碗の底に残る一粒までも美味しい。ご馳走様でした。 — 魚と米050-5600-6043東京都中央区日本橋大伝馬町12-8https://tabelog.com/tokyo/A1302/A130204/13268694/