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2025.10.15 昼

パズーとシータの“あの一枚”を、人形町で。@ ユニゾン テイラー NINGYOCHO

喫茶店・カフェ

東京・日本橋

1000円〜2999円

★★★★☆

人形町の駅前、路地を一本入ったところにひっそりと佇む『ユニゾン テイラー NINGYOCHO』。観光客の足音が行き交うこの街で、外国人客の姿も珍しくない。店の外観は控えめながら、大きな窓越しに見えるエスプレッソマシンのシルバーが静かに光を反射している。喧騒と穏やかさのちょうど真ん中にあるような、不思議と呼吸が整う空間だ。

この日の目的は、誰もが一度は憧れた“あの一枚”。そう、「ラピュタパン」。その名の由来は、言わずと知れた『天空の城ラピュタ』で、パズーとシータが冒険の途中に分け合っていた“目玉焼きトースト”にある。子どもの頃、画面越しに見たあのシーンに、心を奪われた人は多いはず。

厚切りトーストの中央に落とされた卵、その縁をぐるりと囲む焼きマヨネーズ。香ばしく焦げたマヨの匂いが、すでに背徳的。ナイフを入れれば、半熟の黄身がゆっくりと流れ出し、パンの表面を黄金色に染めていく。外はカリッと、中はふんわり。塩気のあるベーコンがアクセントになり、食べ進めるごとに幸福感が増していく。そして、子どもの頃にスクリーンの向こうで見た“憧れのワンシーン”が、今ここで現実になった瞬間。まるで夢がひとつ叶ったような気分になる。

一方で、「プリン」はまさに昭和の王道。つるりとした表面に映り込む光が美しく、スプーンを入れた瞬間の手応えは硬め。口に入れると、卵の風味がぐっと広がり、甘さ控えめで潔い。カラメルの苦味が最後にキュッと締めてくれる。この硬さ、この苦味、このバランス。余計な装飾はいらない、ただプリンの王道であることに徹した一品。

『ユニゾン テイラー NINGYOCHO』。その魅力は、ただ美味しいものを出すことに留まらない。心に残る“ワンシーン”を演出すること。パズーとシータのあの朝のように、何気ない時間が少しだけ特別に感じられる。そんな一杯と一枚がここにはある。ご馳走様でした。

ユニゾン テイラー NINGYOCHO
03-3527-2507
東京都中央区日本橋人形町3-9-8
https://tabelog.com/tokyo/A1302/A130204/13207561/

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