2025.09.08 夜 天草大王を三千円で、堪能できる!?@鳥megu 焼鳥・焼きとん 両国・錦糸町・小岩 3000円〜4999円 ★★★☆☆ 東向島の住宅街にひっそりと暖簾を掲げる『鳥megu』。ここで扱うのは熊本の地鶏・天草大王。育成期間を長くとることで身が締まり、噛むほどに旨味が溢れる特別な鶏だ。そんな地鶏を日々手解体し、部位ごとに適した焼きを施す。そして何より驚くのは、その料理を3,300円というコースで提供していること。地鶏を採用しながらこのコストでまとめ上げるのは、並大抵の覚悟ではない。 串は定番から希少部位まで幅広く網羅する。「むね」はふっくらと焼き上がり、澄んだ旨味が広がる清らかな一本。 「ソリ」は筋肉質な肉に脂が差し込み、噛むほどに力強い旨味が押し寄せる。 「ハラミ」はワイルドな弾力と濃い風味を楽しませ、地鶏らしい肉感を堪能できる。 「薬研軟骨」はコリコリとした歯切れが心地よく、流れに軽快なアクセントを加える。 続く「だんご(つくね)」はジューシーさと練りの妙が光り、職人の手仕事を実感させる一本だ。 そして圧巻は「ちょうちん」。黄身が口の中で爆ぜ、濃厚な甘辛ダレと渾然一体となって広がる。焼鳥好きなら必ず記憶に残る、看板的存在だろう。 さらに「白レバー」。ねっとりと舌に絡みつく濃密な旨味があり、臓物の枠を超えたご馳走感に満ちていた。 間を埋めるつまみも抜かりない。「刺身」は鮮度そのものを映し、 「鶏皮ポン酢」は脂を落とした軽やかさに酸味が絡む。 「鶏たたき」は炙りと生感の間を行き来する仕上がりで、素材の鮮度をそのまま伝える。 「冷やしトマト」には炭の香りを纏わせ、ただの口直しにとどまらない存在感を放っていた。 そして〆の「カレー」。これは専門店レベルの完成度。スパイスの奥行きと厚み、そして鶏出汁の旨味が見事に融合している。串の余韻を受け止め、なおかつ新しい一皿として成立するその力に、完全にやられてしまった。 『鳥megu』は、地鶏を素材に誠実な仕事を積み重ね、この価格帯で提供する稀有な焼鳥店。東向島でこの体験に出会えること自体が驚きであり、足を運ぶ理由になる。ご馳走様でした。 — 鳥megu050-5571-3125東京都墨田区東向島5-12-1 菊屋ビル 2Fhttps://tabelog.com/tokyo/A1312/A131203/13236638/