2025.08.30 昼 雪国で育まれた一杯、玉ねぎたっぷりとん汁。@とん汁 たちばな 居酒屋・定食 新潟 1000円〜2999円 ★★★☆☆ 豪雪地帯・妙高。冬には数メートルもの雪が積もるこの土地では、厳しい寒さに耐えるために体を温める料理が自然と育まれてきたのであろう。その象徴とも言えるのが、とん汁文化。1972年創業の『とん汁 たちばな』は、新潟・妙高の国道沿いに構える人気食堂。食事時を外しても人が出入りし、まるで地域の台所のような賑わいを見せる。 主役はもちろん「とん汁定食」だ。 このとん汁、特徴的なのは驚くほど大量に使われた玉ねぎ。豚肉や豆腐も入ってはいるが、食べ進めるうちに玉ねぎの存在感の大きさに気づかされる。一般的なとん汁といえば根菜を中心としたスタイルが多いが、この地域では玉ねぎが幅を利かせているのかもしれない。ソウルフードとして知られる味噌ラーメンの名店「食堂ニューミサ」でも同じように玉ねぎが前面に出ていたが、妙高や上越ならではの食文化なのだろうか。 口にしてみれば、玉ねぎの甘みが味噌のコクと混ざり合い、汁全体に独特の丸みを与えている。最初はふんわりとした甘さが広がり、その後に豚肉の旨味が追いかけてくる。ときに甘さが強く感じられる瞬間もあるが、それが逆に汁のトゲを和らげ、優しさにつながっているのも確かだ。雪国ならではの厳しい寒さの中で、体を芯から温める一杯として、この土地でとん汁文化が根付いたのだろう。 定食としての構成はシンプルで、白飯、漬物、副菜が脇を固める。特に白飯は濃厚なとん汁を受け止めるに十分で、食堂らしい安心感のある組み合わせだ。玉ねぎの圧倒量がどう受け止めるかで評価は分かれるが、この土地の気候や文化を映し出す一杯であることは間違いない。旅先で食べるべき料理には「その土地ならでは」がある。このとん汁もまさにそのひとつ。妙高を訪れたなら、ぜひ白飯と共に体験してみてほしい。 ご馳走様でした。 — とん汁 たちばな0255-72-2450新潟県妙高市栗原2-3-10https://tabelog.com/niigata/A1503/A150303/15000112/