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2025.08.15 夜

クラシックを豪快に楽しむ、湯島の名ビストロ@a table

フレンチ

秋葉原・神田・水道橋

10000円〜29999円

★★★★☆

フランス語で「ごはんだよ!」という意味の店名『a table(アターブル)』。

その呼びかけに応えるように扉を開ければ、湯島の一角にクラシカルなビストロの世界が広がっている。掲げるのは「クラシカルなフランス料理をアラカルトで」という姿勢。形式ばらず、しかし本格的。食卓を囲む喜びを真っ直ぐに届けてくれる場所だ。

まず圧巻なのが名物の「パテ・アン・クルート」。牛タン、仔牛、鴨肉、フォアグラ、鶏胸肉、レバー、内臓、豚背脂…と幾重にも重なる素材に、ピスタチオやドライフルーツ、コニャックやポルト酒を合わせて芳醇な奥行きを生む。ザクザクのパイ生地の断面はまるでモザイク画のように華やか。エシャロットとマスタードのタルタル的ソースが爽やかさを添え、ボリューム満点ながら最後まで食べ進められる。クラシックの重厚さと楽しさが見事に両立している。

「とうもろこしの冷製ブルーテ」は、まろやかな甘みを持つコーンスープの中に、オマールの出汁を固めたジュレが潜む。ひと口含めば、濃密な甲殻の旨味がひんやりと広がり、とうもろこしの優しい甘さに重なっていく。さらに浮かべられたキャラメルポップコーンが、香ばしい甘さとカリッとした食感で味わいに変化を与える仕掛け。

肉料理も堂々たる迫力。「サフォーク種 仔羊背肉のロースト」は桜チップで燻され、柔らかな肉質と薫香が一体に。粒マスタードのソースが余韻を引き締め、気づけばナイフが止まらない。

さらに「鳩のパイ包み」はクラシカルフレンチの真骨頂。胸肉とフォアグラを重ね、濃厚な内臓ソースでまとめる。黄金色のパイを割った瞬間に溢れる香りは、まさに食卓の主役にふさわしい。

デセールの「桃のコンポート」は白ワインで煮含められ、鮮やかな赤いソースをまとった姿が華やか。軽やかな酸味と甘味が、豪快な食卓の締めにふさわしい余韻を残してくれる。

そして何より印象的なのは、そのボリューム感。どの皿も二人で分け合うほどの迫力で、しっかり食べてほしいというビストロの精神が皿の上に宿る。料理が会話を生み、食卓そのものが楽しさに満ちていく。『a table』──その名の通り「ごはんだよ!」と呼びかける温かな空気に包まれたクラシカルな食卓。湯島に広がるこの大らかな美食の場に、また誘われることだろう。ご馳走様でした。

a table
03-5812-2828
東京都文京区湯島3-1-1 木村ビル 1F
https://tabelog.com/tokyo/A1310/A131004/13156948/

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