2025.08.04 昼 コク・キレ・構成力。全体で魅せる醤油。@彩哲 ラーメン・つけめん 豊中・池田・高槻 1000円〜2999円 ★★★☆☆ 吹田駅からほど近い商店街に暖簾を掲げる『彩哲(いさと)』。2019年創業。屋号は、店主・田中浩さんが修行した「麺哲」の“哲”と、奥様の名から取った“彩”。技術へのリスペクトと、家族への愛情が根底に流れる、そんな誠実さがにじむネーミングだ。 看板の「醤油ラーメン」は、見た目こそ端正な淡麗系だが、一口すするとその奥行きに驚かされる。鶏と魚介のWスープに、コク深くもキレのある醤油ダレが重なり、優しさと力強さを両立。表層に浮かぶ香味油がふわりと香り立ち、酸味とともにじわりと広がる旨味が心地いい。レンゲが止まらない。 麺はやや平打ちの中太ストレート。一見きしめんのような見た目ながら、啜ればコシとしなやかさが同居し、小麦の香りが広がる。スープとの絡みも見事で、どちらかが主張するのではなく、互いを引き立て合う絶妙なバランス。 トッピングは薄く大判にスライスされたレアチャーシューが3枚。低温調理ならではの柔らかさに、噛むほどに広がる旨味。スープの熱でじんわり変化していくのもまた楽しい。海苔とネギは控えめながら全体を静かに引き締める名脇役。 醤油という定番のジャンルながら、麺・スープ・トッピングの構成力でしっかり個性を出していた。要素ごとの完成度が高く、それぞれが自然に噛み合っている。一杯としての輪郭がはっきりしていて、印象に残る。ラーメンを構成するパーツをどう積み上げていくか。その答えが、ちゃんと形になっていた。 ご馳走様でした。 — 彩哲大阪府吹田市朝日町5-24https://tabelog.com/osaka/A2706/A270602/27114537/