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2025.08.03  

正岡子規も愛した、日暮里の名物団子@羽二重団子 本店

デザート

上野・浅草・日暮里

〜999円

★★★★☆

東京・日暮里に今なお暖簾を掲げ続ける老舗中の老舗、『羽二重団子』。その創業は文政2年(1819年)というから驚きだ。店名の「羽二重」は、絹織物の名にちなみ、餅のきめ細やかでなめらかな質感を象徴している。文豪・正岡子規がこよなく愛したことで知られ、店内には刀や古文書、往年の写真など、時代の証人とも呼ぶべき資料が展示されている。そのひとつひとつが、この店がただの甘味処ではないことを物語っている。

「羽二重だんご」を注文。餡と焼、ふたつの味をそれぞれじっくり楽しめる構成だ。

まずは「焼団子」。きつね色に焼き目のついた表面がなんとも香ばしく、口に運べば、外側は香ばしく、中はもちもち。噛むほどに醤油の風味がじんわりと広がり、塩気もしっかり担保されている。甘さよりも旨味が主役のこの一串、団子そのものの味わいが前に出てくる設計だ。

そして「餡団子」。たっぷりと覆われたこし餡は、舌触りがなめらかでふくよか。甘さは控えめに仕上げられており、小豆の風味がしっかり生きている。餅とのなじみが良く、まるで餡と団子が一体となって溶けていくような感覚。

そして、添えられた「煎茶」は渋みと旨味がきれいに調和し、団子の余韻をすっと洗い流してくれる。200年の歴史が育んだこの団子は、現代においてもなお新鮮で、芯がある。ひと串が感じさせる歴史の深さを、ぜひ味わってみてほしい。ご馳走様でした。

羽二重団子 本店
03-3891-2924
東京都荒川区東日暮里5-54-3
https://tabelog.com/tokyo/A1311/A131105/13003775/

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