厚みは正義！？牛タン定食をアップデート。@牛たん けやき 麻布十番店

牛タン、麦飯、とろろ、テールスープ、、、

これらは牛タン定食の必須アイテムたち。このフォーメーションは、長い歴史の中で完成された黄金比と言っていいだろう。しかし、この１つ１つをしっかり磨き上げようとする店がある。2023年創業、麻布十番『牛たん けやき』。モダンで清潔感ある店内に、モバイルオーダーを採用した仕組みも整るなど、既存の牛タン屋という違う予感を持たせてくれる。

「特上たん焼き定食」

皿の上で存在感を放つのは、堂々たる厚切りの牛タン。見た瞬間、厚さが物語る。表面は香ばしく焼き上げられ、中は美しいロゼ。噛んだ瞬間、しっかりとした弾力の奥から溢れるジューシーな旨み。厚みは正義なのかと確信する。箸ではなくナイフを使うところに違いを感じるが、ナイフを入れた時のしなやかさと、噛み締めた時の力強さ、その両立が心地よい。

脇を固める仲間たちも抜かりなし。「味付とろろ」は長芋に4種の魚節を重ねて旨みを引き出し、ねっとりとしたコクが麦飯を一瞬で消し去る。テールスープは長時間煮込んだ牛テールの滋味をたたえ、澄んだ見た目の奥に骨太なコクを隠し持つ。それでいて後味は軽やかで、牛タンの余韻を邪魔しない。

薬味は山葵、生姜、塩。ひと切れごとに違う顔を見せる仕掛けも楽しい。全体を通して、王道のスタイルを崩さず、それぞれの要素をきちんとアップデートしている印象だ。牛タンをしっかり楽しみたいときに、この一軒は候補に入れておきたい。厚みを噛み締めながら。ご馳走様でした。

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牛たん けやき 麻布十番店
03-6447-4888
東京都港区麻布十番1-6-6 魚可津ビル 2F
https://tabelog.com/tokyo/A1307/A130702/13286826/