安定のホテル中華で見つけた、一皿の主役@中国料理 彩龍

舞台は、横浜ベイシェラトンホテル。その中に構える中国料理『彩龍』は、ホテルダイニングらしい安心感と、広東料理をベースにした洗練を兼ね備えた一軒。赤を基調とした空間は、クラシカルでありながらモダンな空気を纏い、非日常感を演出してくれる。

まずは店の顔ともいえるシグネチャー、「皇帝海老のニンニク強火炒め」。強火で一気に仕上げるその調理は、中華の真骨頂。殻付きのため食べやすさは二の次だが、そんなことを忘れるほどの存在感。表面は香ばしく、噛めばぶりんと弾む食感とともに、ニンニクの鋭い香りと海老の濃厚な旨味が押し寄せる。これは確かに“皇帝”の名にふさわしい。

続いて「香港式炒め焼きそば」。香港らしい細麺が、強火で一気に炒められ、醤油の香ばしさと炒め油の旨味をしっかりまとっている。噛みしめるほどに香りが立ち、細麺ならではの歯切れの良さが心地いい。シャキシャキの野菜とのコントラストが加わり、単調にならず、最後までテンポよく楽しめる。

「たらば蟹肉とレタスのチャーハン」は、蟹肉が惜しみなく使われ、その甘みと香りが米粒にまで染み渡る。レタスの瑞々しい食感が加わることで、油の重さを感じさせないバランスの良さ。シンプルながら、贅沢という言葉が似合う一皿だ。

「焼き餃子」は、過不足のない安心の味。皮は香ばしく、中の餡はバランスよくまとまっているが、個性を語るほどの強さはない。

総じて、『彩龍』はホテルダイニングらしい安心感に包まれながら、その中で「皇帝海老」がひときわ存在感を放っていた。格式ある空間で、安心と贅沢を両立させた中華を楽しみたいとき、思い出すべき一軒だ。ご馳走さま。

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中国料理 彩龍
050-5872-7498
神奈川県横浜市西区北幸1-3-23 横浜ベイシェラトン ホテル＆タワーズ 3F
https://tabelog.com/kanagawa/A1401/A140101/14001312/