2025.07.20 昼 学生街の胃袋を満たす、昭和レトロな名物たち@ロージナ茶房 喫茶店・カフェ 小金井・国分寺・国立 1000円〜2999円 ★★★☆☆ 武蔵野の学問の街、国立。その駅前に1953年創業の老舗喫茶『ロージナ茶房』がある。一橋大学のお膝元で、長年にわたり学生たちの胃袋と心を支え続けてきた店だ。純喫茶の落ち着いた雰囲気を持ちながら、ヨーロッパのカフェを意識した世界観をのぞかせる。象徴する言葉を一つ挙げるなら、「懐かしさと大らかさ」。 この日いただいたのは、看板メニューの「ザイカレー」と「昔風ナポリタン」。 「ザイカレー」は、深いブラウンのルーが白米を覆う一皿。ひと口食べた瞬間、攻めの辛さが舌を直撃。しかし、その刺激の奥に玉ねぎの甘みとビーフのコクがじわりと広がる。牛肉はしっかり煮込まれており、ほろりとほどける柔らかさ。重厚な辛さと旨味の調和がクセになり、スプーンが止まらない。これは「頭を使うとお腹が減る」学生街の必然を体現した一品だ。 続いて「昔風ナポリタン」。銀皿に山盛りにされたスパゲッティは、まず量に圧倒される。トマトケチャップの甘酸っぱさと炒めたソーセージの旨味、ピーマンと玉ねぎのシャキっと感が加わり、昭和の喫茶文化をそのまま再現。タバスコと粉チーズをかければ、懐かしさがさらに加速する。味は想像通り、だがそのボリュームがすべてを物語っている。 『ロージナ茶房』は、初めて訪れてもどこか懐かしい気持ちにさせる店。そして、学生たちの胃袋を支えてきた歴史は今も皿に宿っている。たっぷりの量と変わらぬ味わいに、あなたも満腹と共に時を旅してみてほしい。ご馳走様でした。 — ロージナ茶房042-575-4074東京都国立市中1-9-42https://tabelog.com/tokyo/A1325/A132503/13016337/