鯖白湯って何だ！？@らーめん香澄 中崎町店

大阪・中崎町、じんわりと列が伸びるその先にあるのは『らーめん香澄 中崎町店』。2015年にオープンし、阿波座の『らーめん香澄』や『中華そば二誠』を手がけるグループの一店として、多様なスタイルのラーメンに果敢に挑み続けている。

ここで出会えるのは、ちょっと変わり種、されどクセになる——鯖白湯。着丼の瞬間、湯気とともに立ち上がるのは、鯖節の香ばしさと魚の脂が溶け合った、鮮烈な香り。口に運ぶ前から、五感がこの一杯に引き込まれていく。

スープはポタージュのように濃密で、鯖の旨みが限界まで抽出されている。魚だけでここまで出せるのかと思うほどの厚みがあり、脂と香りがとろりと共存する。まさに液体の鯖。

麺はやや柔らかめで、時間が経つと少しダレる印象もあるが、このスープとの絡み方は悪くない。むしろ濃度のあるスープが、ほどよく馴染む弾力に調整されているとも感じられる。トッピングのネギは脂の重さを受け止める役割として効いており、さらに卓上に置かれた「柚子酢」の存在が見逃せない。少量たらすだけで、鯖のコクが一気に柑橘に包まれ、スープがふっと息を吹き返すように軽やかになる。この変化が楽しい。

豚骨でも鶏白湯でもなく、あえて「鯖」で勝負した潔さ。ラーメンという枠組みのなかで、魚介の可能性を改めて考えさせてくれるような一杯だった。ご馳走様でした。

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らーめん香澄 中崎町店
06-6374-1588
大阪府大阪市北区中崎2-1-1 小川ビル 1F
https://tabelog.com/osaka/A2701/A270101/27088923/