2025.06.27 昼 五反田に、あの味が帰ってきた@食事処 志野 居酒屋・定食 目黒・白金・五反田 1000円〜2999円 ★★★☆☆ かつて五反田TOC地下で愛された食堂『食事処 志野』。五反田の地で40余年という長きにわたり、町の食卓を支えてきた“古株”が、いまは再開発で賑わう駅前エリアに拠点を移し、商業施設のフードホール「五反田食堂」の一角で暖簾を掲げている。複数の飲食店が肩を並べる開かれた空間の中でも、昔ながらの大衆食堂らしいメニューでひときわ存在感を放っている。 場所こそ変われど、“米と肉をいっぱい食べさせる”というスタンスは一切ぶれていない。町に寄り添うように再起動したこの一軒は、まさに「日常の腹を満たす場所」の象徴だ。名物の「豚肉七味(略してニクシチ)」は、醤油ベースのタレに七味の刺激がガツンと効いたスタミナ飯。濃厚な味つけで山盛りご飯との真っ向勝負が楽しめたが、今回はその記憶を頼りに「豚肉生姜焼き定食」を選択。 薄切りの豚バラに、パンチの効いた濃口の醤油ダレがたっぷり絡む、問答無用の濃い味仕上げ。口に入れた瞬間、香ばしさとともにガツンとくる塩気と旨味、生姜の香りもじんわりと効いて、箸を持つ手にいちいち言い訳がいらなくなる。添えられた千切りキャベツにはマヨネーズがちょこんと添えられ、濃厚な味にまろやかな逃げ場をつくってくれるのがありがたい。白ご飯はツヤがあり、粒立ちよく、タレを吸った肉との相性はまさに無限ループ仕様。 この店の料理からは、腹一杯食べさせるという一貫した姿勢が見える。これが『志野』の変わらぬ魅力だ。五反田の景色は変われど、志野の定食は変わらず。ご馳走様でした。 — 食事処 志野03-3494-4988東京都品川区西五反田8-4-13 五反田JPビルディング 1F フードホールhttps://tabelog.com/tokyo/A1316/A131603/13295695/