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2025.05.24 昼

明治から続く、鰻と街の物語@満寿家

埼玉

3000円〜4999円

★★★☆☆

創業明治21年──浦和に根を張って130年以上の歴史を刻む老舗『うなぎ 満寿家』。五代目の女将が暖簾を守り、今もなお地域の人々に愛され続けている。浦和のうなぎ文化を語る上で欠かせない、まさに地元のアイコン的存在だ。

そんな満寿家が誇るのは、なんと176席という圧倒的なキャパシティ。それにもかかわらず、昼時ともなれば店先には待ちの列がずらりと並ぶ。大箱でありながら、そのすべての席が埋まる人気ぶりに、この店の特別な立ち位置がよく表れている。

楽しみにしていたブランド鰻「坂東太郎」は、残念ながら売り切れ。それでも通常の鰻と侮ることなかれ。供されたうな重は、皮はパリッと香ばしく、身はふっくらと柔らか。しっかりと染み込んだ甘辛いタレが、白米とともに一体感を生み出す。決して派手な演出があるわけではないが、老舗の安心感に包まれながら、自然と箸が進む。

歴史ある建物、落ち着きのある空間、そして丁寧な接客。すべてが、この店を「鰻を食べる場所」から「満寿家で鰻を食べる理由」へと昇華させている。浦和の人々が日常の中で大切にしてきた、変わらぬ味と時間。『満寿家』は、そんな街の記憶を今に伝える一軒だ。ご馳走様でした。

満寿家
050-5868-3240
埼玉県さいたま市浦和区岸町7-1-3
https://tabelog.com/saitama/A1101/A110102/11000153/

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