2025.05.04 昼 これぞヤシオスタンの本場感@アルカラム カレー 川口・越谷・春日部・三郷 1000円〜2999円 ★★★★☆ 埼玉・八潮。パキスタン料理店が集まり、“ヤシオスタン”とも呼ばれるこの街には、現地の空気がそのまま息づいている。その中でも、連日多くの人が足を運ぶ一軒が『アルカラム』。創業20年以上の老舗で、地元の人も現地の人も集う、いわば人気店だ。扉を開ければ、そこはパキスタン。香辛料が混ざり合う空気、飛び交うウルドゥー語、メニューに日本語表記もあるが、味のローカライズはなし。ストレートに“現地の味”で勝負している。 主役はもちろん「マトンビリヤニ」。バスマティライスはパラリと仕上がり、スパイスの香りが鼻先をくすぐる。マトンはしっかりと火が入り、ほろりと崩れる柔らかさ。辛さとコクがしっかりと立ち上がり、ライスの一本一本に味が染みている。辛くて、でも旨い。そんな単純な言葉が、これ以上なくしっくりくる。 加えて「ハリーム」や「ネハリ」にも挑戦。 「ハリーム」は豆、小麦、マトンをじっくり煮込んだ、ねっとりと濃密な一皿。ツナやコンビーフに近いニュアンスを感じさせるが、より深く、より複雑。 「ネハリ」は骨付きマトンのスパイスシチュー。シンプルに見えて、奥行きは深い。ナンやロティと合わせて口に運べば、旨味と香りが押し寄せる。 日本にいながらにして、胃袋で旅ができる貴重な一軒。ヤシオスタンのなかでも、人気の理由がはっきりと分かる味がここにはある。スパイスを求める体が、自然とまた足を向けることになるだろう。ご馳走様でした。 — アルカラム048-949-6878埼玉県八潮市中央1-8-10https://tabelog.com/saitama/A1102/A110205/11021841/