2025.04.27 昼 源氏伝説の地で、肉を頬張る。@源氏食堂 居酒屋・定食 勝浦・鴨川・館山 1000円〜2999円 ★★★☆☆ 千葉県いすみ市大原。田園と海が広がるこの地に、地元民に愛される一軒の食堂がある。その名は『源氏食堂』。 2023年に再オープンしたばかりだが、かつては精肉店に大衆食堂を併設する形で営業していたという歴史を持つ。現在はとんかつを主役に据えた構成へと生まれ変わり、地元に新たな風を吹き込んでいる。厨房を預かるのは、銀座のとんかつ店で30年のキャリアを積んだ調理長。出身はこのいすみ市。かつての人気メニュー「生姜焼き」も、前調理長のレシピを受け継ぎながら、今に伝えている。 注文したのは「デラックスセット」。 生姜焼き、エビフライ、唐揚げの三点盛りで構成される豪快な定食だが、個人的なおすすめはやはり「生姜焼き」。濃厚な味付けに、しっかり厚みのある豚肉。元精肉店のプライドがにじむ肉質で、脂の甘みも際立つ。何よりご飯との相性が抜群で、箸が止まらない。エビフライはやや小ぶりで、油が少し強め。唐揚げもジューシーだが、同様に油感は気になる。ただ、それもまた町の食堂らしいご愛嬌。 店名の「源氏食堂」には、どこか歴史の香りを感じる。 実はいすみ市には「頼朝の箸杉」と呼ばれる伝説が残っている。源頼朝がこの地で食事をとった際、地面に挿した箸が成長して杉になったという話だ。そんなエピソードに想いを馳せれば、『源氏食堂』の名にも、どこか深い重みが感じられる。地元の歴史と味が、静かに交差する場所。ご馳走様でした。 — 源氏食堂0470-64-4646千葉県いすみ市大原8701-2https://tabelog.com/chiba/A1207/A120702/12014883/