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2025.04.12 夜

今は亡き創業者の美意識が、グラスの中に生きている@ル・バール カワゴエ

バー

仙台市

3000円〜4999円

★★★★☆

仙台・国分町の一角、夜のざわめきの中に静かに佇むバー『LE BAR KAWAGOE(ル・バール カワゴエ)』。扉を開けば、柔らかな灯りと静かなグラスの音だけが響く、まさに“大人の静寂”が広がっている。

その空間の礎を築いたのは、故・川越正人氏。今はその想いを、スタッフがしっかりと引き継ぎ、変わらぬ空気と温度でグラスを満たしている。ひと口目で感じるのは、バーテンダーという職業の矜持。目立たず、語らず、しかし芯の通った美学がそこにはある。

まず頼んだのは、古き時代の「ジョニーウォーカー レッドラベル」。現行品とは明らかに異なる香りと余韻。角の取れた丸みのある味わいが、時の流れを穏やかに語ってくれる。過去の一本を未来へとつなぐ、そんな一杯をストレートで。

続く「キウイのフルーツカクテル」はウォッカベースで。第一印象は、とにかく果汁感がすごい。甘さの奥に酸味が光り、ジューシーで、まるでキウイを丸ごと飲んでいるかのよう。シンプルな組み立てだが、素材の輪郭が見えるクリアな一杯。

“派手さ”ではなく、“静かさ”で魅せる店。空間もグラスの中も、すべてが穏やかで美しい。今夜はただ、グラスの揺らぎに耳を傾けていたくなる。ご馳走様でした。

ル・バール カワゴエ
022-213-2425
宮城県仙台市青葉区国分町2-10-30 FOX-Bビル 2F
https://tabelog.com/miyagi/A0401/A040101/4000065/

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