2025.04.12 昼 これぞ仙台のたい焼き。@鯛きち 名掛丁店 デザート 仙台市 〜999円 ★★★☆☆ 仙台駅前、アーケードの喧騒のなかにふわりと漂う、香ばしくて甘い匂い。その先に見えてくるのが、小さな行列と『鯛きち 名掛丁店』の暖簾。観光地にありがちな惰性ではない、焼きたてへのこだわりと、仙台のエッセンスを織り込んだ創作たい焼きで、ひときわ存在感を放つ一軒だ。 看板に掲げられるのは「うす皮たい焼き」の文字。そう、この店の主役は生地。一般的なもっちり厚めの生地とは対極にある、極薄の皮。食べた瞬間、まるで煎餅のようにパリッと小気味よく砕け、その直後にたっぷりの餡がとろりと流れ込んでくる。あくまで餡が主役だが、その舞台装置として皮が完璧に機能している。揚げずに油を使わず、鉄板で焼き上げるからこその軽やかさ。焼きたてにしか出せないこの食感こそが、“行列の理由”なのだろう。 この日は仙台らしさを感じさせる「ずんだ」をチョイス。まず、中にしのばせた白玉の存在感にちょっと驚く。中からゴロンと現れるもっちり食感が、ずんだの優しい甘さと絡み合い、口の中でひとつの和スイーツとして完成する。ずんだの青々しい香りも好印象で、豆の旨味をきちんと伝えてくれる。 仙台の街角で、たい焼きの可能性を広げてくれる、そんな一尾でした。 — 鯛きち 名掛丁店022-224-7233宮城県仙台市青葉区中央2-1-30 須田ビル 1Fhttps://tabelog.com/miyagi/A0401/A040101/4002369/