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2025.04.12 昼

仙台で出会う“日本的ナポリピッツァ”@ピッツェリア デ ナプレ

イタリアン・ピザ

仙台市

3000円〜4999円

★★★★☆

仙台・国分町の一角、煉瓦のファサードに薪が積まれた佇まい。

仙台・国分町の路地裏に、薪の香りを漂わせる一軒『ピッツェリア デ ナプレ(PIZZERIA DE NAPULE)』。赤煉瓦のファサードに山積みの薪、控えめな看板。その佇まいはまるでナポリの街角。肩肘張らない空気感のなかに、本物へのこだわりが隠れている。

『ピッツェリア デ ナプレ(PIZZERIA DE NAPULE)』は、まるでナポリの街角に迷い込んだかのような錯覚を覚えるピッツェリアだ。店内に足を踏み入れると、薪窯の温もりと香ばしい小麦の香りが迎えてくれる。そこにあるのは、カジュアルながらも芯の通った“ナポリピッツァの正統”を掲げる空気感。だがこの店の魅力は、単なる本場再現にとどまらない。日本の風土を丁寧に取り込んだ、まさに“日本的ナポリピッツァ”の完成形だ。

「ナプレスペシャル(税込2,970円)」。

たっぷりの吉田牧場のチーズがとろける上に、無農薬ルッコラがどっさりと。その上を生ハム、サラミ、ハムが重なるように彩り、ミニトマトのフレッシュな甘酸っぱさがアクセントを添える。生地は縁までふっくら、表面は香ばしく焼かれ、小麦の香りがしっかりと立っている。もっちりとした食感の中に、じんわりと塩気が広がっていく構成が見事。塩味の強い素材たちの中でも、それを受け止める生地のポテンシャルが圧倒的だ。

続いて「ロマーナ(税込2,420円)」。

アンチョビとオレガノ、トマトソース、モッツァレラというシンプルな構成ながら、ここまで香りが立ち上るのは素材と火入れの妙。とくにアンチョビは、塩気と旨味が凝縮された上質なもの。黒胡椒が全体を引き締め、オレガノの爽やかさが鼻に抜ける。潔く削ぎ落とした構成だからこそ、生地の香ばしさとチーズのコクが際立つ。

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この味わいの背後には、徹底した素材選びと哲学がある。ピッツァ生地には、農薬不使用の全粒粉100%を使用し、トマトはイタリア産。オリーブオイルも添加物不使用の高品質なものを厳選。チーズには、吉田牧場のチーズが使われており、そのミルキーさと豊かな風味は一口で違いがわかるほど。30年以上の付き合いがあるからこそ実現できる、幻とも言える希少なチーズたち。それを作品のようにまとめあげるピッツァ職人たちの技術もまた、“この一枚”にしっかりと刻まれている。

ご馳走様でした。

ピッツェリア デ ナプレ
022-713-2737
宮城県仙台市青葉区立町26-19 井上ビル 1F
https://tabelog.com/miyagi/A0401/A040101/4000125/

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