2025.03.23 昼 とんかつ店の行列、これが館林の昼景色。@福よし とんかつ・揚げ物 桐生・伊勢崎・太田・館林 3000円〜4999円 ★★★☆☆ 群馬・館林の昼時は、少しだけ騒がしい。 いや、正確には『福よし』の前だけがざわついている。広い駐車場には次々と車が滑り込み、開店前からずらりと並ぶ人の波。まるでこのあと町内会の総会でも始まるのかと思うほどの熱気だ。その行列の先にあるのは、とんかつ。200席という驚きのキャパシティも、ものの数分で満席になる。どれほど愛されているかは、この光景がすべてを物語っている。 「ひれかつ」。しっかりと火を入れた赤身は、脂に頼らず、肉の旨みで勝負するストイックな設計。噛むたびに繊維がほどけ、じわりと旨みが染み出す。とんかつというより、真面目な肉料理。派手さはない。でも、心が動くのは、こういう一枚だったりする。 「カキフライ」は、その真逆のアプローチ。まず、笑ってしまうほどでかい。衣の中には、巨大な牡蠣がまるごと一粒。箸で持てばずしりと重く、割れば中から海のミルクがとろりと顔を出す。衣はサク、牡蠣はとろ。温度と食感のコントラストが心地いい。食べ終えても、口の中に余韻が残る。 なぜ、これほど人が集まるのか? その答えは、たぶんとてもシンプルで、「今日も、ちゃんとうまいから」。町の人たちは、それを知っている。だから、今日も車が集まり、人が並び、町内会のような賑わいが生まれる。誰かの一日が、ここから始まっていく。福よしの揚げ物は、町に根を張った名物なのだ。ご馳走様です。 — 福よし0276-74-5876群馬県館林市緑町2-22-8https://tabelog.com/gunma/A1002/A100204/10000922/