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2025.03.20 昼

“完成させる楽しみ”に出会う。南林間のスリランカごはん@シナモンガーデン

カレー

相模原・大和周辺

1000円〜2999円

★★★★☆

南林間の住宅街に、スリランカの風がそっと吹き抜ける。

『CINNAMON GARDEN(シナモンガーデン)』。その名に込められているのは、スリランカの中心都市キャンディ近郊にある“シナモンの庭”のような、穏やかで香り高いひとときを届けたいという想い。2014年の開業以来、南林間の地でスリランカの家庭料理を真摯に伝えてきた一軒だ。スリランカから取り寄せたスパイスを中心に、野菜たっぷりの副菜と、バスマティライスを組み合わせた心と身体に優しいカレーを提供しております。

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スリランカ料理のカレーの真髄は、混ぜてこそ完成するということ。副菜とカレーを、手元で自由にミックスすることで、口の中で多層的な物語が立ち上がる。料理を「完成品」として出すのではなく、「完成させる楽しみ」を委ねてくるスタイルが、スリランカ式だ。

人気の「おもてなしプレート(カレー3種)」を注文。

「チキンカレー」
サラッとした舌触りながら、骨付きチキンから出た旨味が深く、じんわりと染み渡る一皿。スパイスの輪郭が鮮明で、辛さもしっかり。舌に残るヒリつきが、心地よい刺激として余韻を残す。

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「豆カレー」
主役はレンズ豆。とろりと煮込まれた豆の甘みと、優しいスパイスの香りが広がる。チキンの次にこれを食べると、思わず体が「ほっ」とする。バスマティライスとの相性も良い。

「日替わりカレー(イカ)」
イカの旨味がしっかりと溶け込んだコク深いソース。海の風味とスパイスの熱量がぶつかり合い、絶妙なバランスで調和している。想像以上の完成度に、思わずもう一口、さらにもう一口。

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そして、脇を固める副菜たちも存在感十分。

「カトゥレット(鯖のコロッケ)」は、魚の旨味がぎゅっと詰まったスパイシーな仕立て。「野菜系おかず6種」は、酸味・苦味・甘味のバランスを細かく調整した、滋味深いラインナップ。「パパダン(豆のせんべい)」の香ばしさが、食感のアクセントに。「サラダ」は、みずみずしいフレッシュさで全体をリセット。

カレーと副菜を少しずつ混ぜながら食べ進めると、口の中で味の地層が入れ替わり立ち替わり。辛さのあとに甘さがきて、酸味が現れ、再びスパイスが追いかけてくる。この多層構造がクセになる。店を営むのは、スリランカ出身のシェフと日本人のパートナー。異なる文化をつなぐ食卓として、この店は地域に深く根を張っている。異国情緒を感じさせながら、どこか家庭的な空気感。だからこそ、スパイスの熱量があっても、胃袋に優しく収まる。

ご馳走様でした。

シナモンガーデン
046-205-2508
神奈川県大和市林間2-22-19
https://tabelog.com/kanagawa/A1407/A140702/14055360/

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