焼きたてだけが正解じゃない、冷やし焼き芋の世界@蔵出・焼き芋かいつか つくば店

焼き芋といえば、寒い日に手を温めながら食べるもの。そんな常識を覆す店が、つくば市にある『蔵出・焼き芋かいつか』だ。ここでの焼き芋は、焼きたてをすぐに食べるのではなく、「冷やす」ことで甘さを極限まで引き出すという。

看板商品は、オリジナルブランドの「紅天使」。茨城県産のさつまいもを中心に、温度・湿度を徹底管理した貯蔵庫で熟成させ、糖度は最大47度にも達するという。焼きたてはもちろん美味いが、冷やすことで甘みが一層際立ち、ねっとりとした食感がまるでスイーツのような滑らかさに変わる。

実際に口に運ぶと、驚かされる。ホクホクというより、スプーンですくえるほどの柔らかさ。噛むたびに蜜が広がり、まるでスイートポテトを食べているかのような濃厚さがある。冷やした状態では、その甘さがよりシャープに感じられ、後味の余韻も長い。

「焼きたてが一番美味しい」と思っていたが、この店の焼き芋は、熟成によって甘さを引き出し、冷やすことでさらに魅力を高める。さらに、焼きたてのようにその場で食べるだけでなく、冷蔵で長期保管できるという点も見逃せない。つまり、季節を問わず楽しめるだけでなく、お土産やギフト需要にも適応し、販売の幅を大きく広げる可能性を持つ。

従来の焼き芋の概念を変え、商品としての価値を高めた『蔵出・焼き芋かいつか』。単なる美味しさだけではなく、新しいビジネスモデルとしても成立する、そんな一軒でした。ご馳走様です。

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蔵出・焼き芋かいつか つくば店
029-893-2175
茨城県つくば市松野木93-18
https://tabelog.com/ibaraki/A0802/A080201/8015932/